メトロウェザーが新たな資金調達を実施 ドップラーライダーと航空関連クラスの進化に向けて
京都府宇治市に本社を構えるメトロウェザー株式会社は、プレシリーズBラウンドにて総額8.5億円の資金調達を完了したと発表しました。この調達は、既存の法人投資家に加え、新たに古河電気工業株式会社および東京計器株式会社が株主として参加する形で実現しました。
この資金は、メトロウェザーが開発しているドップラー・ライダー技術の進化を推進し、防衛および民間分野への進出を加速するために利用される予定です。ドップラー・ライダーは赤外線レーザーを用いてリアルタイムで風況を観測できる装置であり、その高精度な測定能力は、さまざまな分野での応用が期待されています。
ドップラーライダー技術の現状と未来のビジョン
メトロウェザーはこれまで、リモートセンシング技術および信号解析のノウハウを活かして、ドップラーライダーの開発に取り組んできました。これにより広範囲かつ高精度の風況観測が可能となり、多岐にわたる業界ニーズに応える形でのデータ提供を遂行しています。また、UX/UIの開発を通じて、利用者が求める形で風況データを提供することにも注力しています。
さらに、今回の資金調達により、量産化や防衛および民間向けニーズに対応した事業化の構築が加速する見込みです。メトロウェザーは、ドップラーライダーを用いた新しい物体検知技術の開発にも着手しており、昨今のドローンの脅威に対する防衛技術としての活用が期待されています。
出資者からの期待の声
出資を行った各社からも、高い期待が寄せられています。古河電気工業の奈良部長は、メトロウェザーの先進的な技術とその将来性を評価し、共創活動が始まったことに言及しました。古河電工はメトロウェザーと協力して、ドップラーライダーの進化を加速させる意向を示しています。
一方、東京計器の安藤社長は、防衛装備品としてのドップラーライダーの活用に期待を寄せ、メトロウェザーとの協力関係の強化を表明しています。
既存投資家のヤンマーベンチャーズ、MOL PLUS、鐘通からも温かい言葉が寄せられ、メトロウェザーの技術が広く社会に貢献することに対する期待が高まっています。
今後の展望
今後、メトロウェザーは集めた資金を活用し、技術の開発だけでなく、防衛と民間利用を両立するサプライチェーンの構築に注力します。これからの世の中で、ドップラーライダーは安心・安全を提供する重要な役割を果たしていくことでしょう。メトロウェザーは今後も、その技術力を駆使して、多くの社会課題に挑戦し、持続可能な成長を遂げていくことを目指します。