スパイスファクトリーが大阪に新拠点オフィスを開設
スパイスファクトリー株式会社(本社:東京都港区)は、2026年3月1日に「THE VILLAGE OSAKA」内に関西拠点となる新オフィスをオープンすることを発表しました。特筆すべきは、これまでのオフィスの常識を覆す取り組みとして、大阪・関西万博で使用された建材を再利用する点です。この新たな試みは、廃棄物削減と資源循環を促進し、環境に優しいオフィスづくりを目指しています。
環境に配慮したエシカルマテリアルの活用
新オフィスでは、エシカルマテリアル(環境負荷を低減し、フェアトレードで調達された素材)を取り入れ、持続可能性に配慮したデザイン性を実現します。デザインは、サステナブル建築デザイナーのファラ・タライエ氏が監修し、優れた機能性と美しさを兼ね備えた空間を提供します。
目指すコンセプトは「Out of Arts」。このオフィスでは、創造性を発揮できる環境が整えられ、多様なバックグラウンドを持つ人々が集い、共にアイディアを育む場となることを意図しています。
日本の建設廃棄物の課題
日本では建設廃棄物の発生が問題視されています。2018年度には約7,440万トンの建設廃棄物が発生し、2022年度時点では約2,622万トンが確認されています。高い再資源化率(97.4%)にもかかわらず、国の目標である98%には達していないのが現状です。
スパイスファクトリーはこうした社会課題に対し、「1ピクセルずつ、世界をより良いものにする。」という目的のもと、サステナビリティを経営の中心に据えています。これまで東京本社でも什器の77%をリユースし、産廃リサイクル率は94.3%を記録。この関西拠点ではさらなるさらなる進展を目指します。
万博資材の再利用とサステナブルプラットフォーム
新オフィスの資材には、再利用可能な建築資材や什器、環境に配慮したエシカルマテリアルが選定されます。このサステナブルプラットフォームを活用することで、万博から得られた資材をオフィスに効果的に活かすことが可能になります。「Matinno」によるサステナブルな建材活用や、「万博サーキュラーマーケット ミャク市!」を通じた資材のリユースが具体的なアイデアとして採用されます。
デザイナー:ファラ・タライエ氏
ファラ・タライエ氏は、NewNorm Design株式会社の創業者であり、サステナブルなデザインに精通したデザイナーです。中東で生まれ育ち、国内外の設計プロジェクトを手掛けてきた経歴を持つ彼女は、環境への配慮とアートの融合による新たな働く場の創造に情熱を注いでいます。彼女のビジョンは、廃棄物をゼロにし、すべての素材に価値を持たせることです。
開業後の展望
2026年の開業後は、関西地域の共創とサステナブルな働き方を推進する拠点として機能し、自らの手でオフィスづくりに参加するDIYイベントも計画されています。これを通じて、地域の人々との繋がりを深め、持続可能で創造的な働き方の実現へとつなげていきます。
THE VILLAGE OSAKAの概要
「THE VILLAGE OSAKA」は、関西地域において新たなコミュニティの形成を目指すオフィスビルで、大阪メトロ堺筋線・中央線「堺筋本町駅」から徒歩2分という便利な立地にあります。この取り組みが、今後の大阪のビジネスシーンにどのような影響を与えるのか、期待が高まります。