京都・西陣で開催される魅惑の現代アート展
京都・西陣の大本山、妙蓮寺にて現代美術の展覧会が行われます。このイベントは地域アートプロジェクト「まるごと美術館」の一環として2019年から始まったもので、寺院空間を舞台に様々な作家や工芸師の作品が展示されるものです。特に、大本山 妙蓮寺では、毎年国内外のアーティストが集まる注目の場となっており、特別なアート体験を提供しています。
空間芸術としての新たな試み
今年も国際色豊かな10名以上のアーティストが参加し、境内全体がアート空間となります。特に注目の作品としては、Peter Dellertのユーモア溢れるインスタレーションが挙げられます。入口に設置された「とめ石」が大胆に作品化されており、来場者に「入ってもいいのか?」という心理的揺らぎを感じさせます。
また、髙木智広の100号の油彩作品はその圧倒的な存在感で、多くのコレクターに支持されています。彼の情熱的な筆致が、妙蓮寺の厳かな雰囲気と相まって、訪れる人々に新たな感動を与えることでしょう。
若き才能、櫻井りえこの未公開作品
さらに、若くして亡くなった櫻井りえこのドローイングも必見です。髙木と親しい関係にあった彼女の未公開作品が多数展示されるため、ファンにとってはたまらないチャンスとなります。直接原画の息づかいを感じられる貴重な機会です。
着物を活かした新境地、Aleona Reiの作品
Aleona Reiは、寺の名庭「十六羅漢石庭」を望む表書院に大型の着物インスタレーションを展開します。この作品では、色彩豊かな布と侘び寂びの美しさが独自の世界観を形成しており、来場した人々を魅了します。光、布、そして庭の調和する瞬間を体験してみてはいかがでしょうか。
松田幹也のパフォーマンスが織りなす独自の世界
世界中の1万枚のコインを使用したパフォーマンスで知られる松田幹也も参加します。木・金曜に行われる「EXTENSION CORD」に加え、土・日曜には朝8時から「COIN/ICON」と題したパフォーマンスが行われます。一見シンプルな行為ですが、不思議な吸引力を持つその瞬間を観覧無料で体験できるのも魅力です。
特別企画「スナック現美」もお見逃しなく
なお、アンネ・フランクの没後80年を機に企画されたジャン・ピエール・テンシンの小箱作品は、妙蓮寺だけでなくその近くの現代美術製作所でも展示されます。12月6日には、アーティストがホストとなる特別企画「スナック現美」が開催され、アーティストトークを交えた特別な夜のひとときを楽しむことができます。
開催概要
- - 開催期間: 2025年11月22日 - 12月7日
- - 住所: 京都府京都市上京区妙蓮寺前町875
- - 休館日: 水曜日
- - 拝観時間: 10:00-16:00
- - 拝観料金: 800円(小学生以下・障がい者無料)
- - お問い合わせ: 050-6870-8794
この現代美術展での体験は、京都・西陣の魅力を再発見する素晴らしい機会となることでしょう。新たなアートの形を楽しみながら、ぜひ足を運んでみてください。