街に広がる新しい取り組み「涙目シール」
2025年3月11日、ファミリーマートは全国展開を予定している「涙目シール」をおむすびや弁当などの中食商品に導入します。この新しいシールは消費者の感情に訴えかけるデザインで、食品ロス削減を目的としています。消費期限の迫った商品に貼られるこのシールは、値下げの情報を提供しつつ、同時に商品に込められたメッセージを伝えるものです。
なぜ「涙目シール」なのか?
ファミリーマートが「涙目シール」を導入する理由は、単に価格を下げるだけではなく、消費者と共に食品ロス削減に一緒に取り組むためです。「たすけてください」というメッセージを添えることで、食品が捨てられてしまうことの寂しさや切なさを消費者に伝えます。このメッセージがシールに加えられることで、消費者はその商品の購入を前向きに考えることができるようになります。
この取り組みは、実証実験でも好評を得ており、「涙目で思わず助けたくなるイラストだった」「食品ロス削減に関心があるので賛同して購入した」といった声が寄せられています。今後の全国展開では、これらの意見を反映し、シールのデザインをよりわかりやすいものに改良していく予定です。
東海地方から全国へ
「涙目シール」は、まず東海地方の愛知県、岐阜県、三重県、静岡県の一部店舗から導入され、4月以降に全国へ拡大予定です。シールには金額ごとに7種類のデザインがあり、消費者が選びやすい工夫がなされています。この取り組みが、年間約3000トンの食品ロス削減に寄与する見込みです。
消費期限2時間延長の新たな試み
加えて、ファミリーマートは製造工程の見直しを行い、おむすびや弁当、寿司などの消費期限を2025年3月4日から2時間延長することも発表しました。この見直しは、米飯全商品(特定のチルド商品を除く)約70品目に適用されます。
消費期限が伸びることで、店頭での販売機会が増え、食品ロス削減にもつながります。消費者がより良い品質の食品を手に入れられるようにすることも狙いの一つです。
環境に配慮した取り組み
ファミリーマートは、「ファミマecoビジョン2050」という中長期目標を掲げ、環境への配慮を重視した運営を行っています。食品ロス削減に加え、ペットボトルやプラスチック削減など、持続可能な社会の実現に向けて多岐にわたる取り組みを進めています。2023年度には食品ロス削減を計画以上に達成し、その意義をさらに深めています。
今後もファミリーマートは、積極的に新しい施策を導入し、持続可能な未来を追い求めていく以上、私たち消費者もその一助となる選択をしていきたいものです。以上の取り組みが、食品ロス問題の解消にどのように寄与するのか、引き続き注目が必要です。