京都の歴史を支えるエレベーター
京都にある老舗中華料理店「東華菜館」。この店には日本最古の稼働エレベーターが設置されており、2026年には設置から100周年を迎えます。この歴史的なエレベーターは、日本オーチス・エレベータ株式会社によって100年間にわたりメンテナンスされてきました。
東華菜館の魅力的な建物の歴史
東華菜館は1926年に竣工した建物で、著名なアメリカの建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズによって設計されています。特徴的なのは、当時のスペイン・バロック様式の美しいデザインが今も残されている点です。歴史的な価値を持つこの建物には、開業以来、オーチス製のエレベーターが乗客を運び続けています。日本に輸送されたこのエレベーターは、1853年に設立されたオーチス社によって製造されたものです。
エレベーターの保守と文化の継承
日本オーチスは、このエレベーターが安全に稼働し続けられるよう、定期的なメンテナンスを行っています。エンジニアは、細部にわたり注意を払い、オリジナルの機械構造を保ちながら、部品交換や修理を行っています。こうした取り組みは、技術的な専門性とお客様への責任感を具現化したものです。
東華菜館のマネージャー、于修忠氏は、「このエレベーターを利用することで、お客様に時を旅するような特別な体験を提供しています。古いものを残すことは簡単ではありませんが、日本オーチスの支えにより、エレベーターはただの移動手段ではなく文化的な価値を持っています」と述べています。
オーチスの誇りと次世代へのメッセージ
日本オーチスの社長、パトリック・ヨング氏は、「東華菜館様との長年の関係を大変光栄に思います。このエレベーターが100年にわたり、安全に稼働してきたことを誇りに感じており、これはオーチスの技術力と経験によるものです。私たちは、次世代技術の開発に注力し、お客様が文化や歴史を守るためのサポートを行っています」と語ります。これからも、世代を超えて多くの人々に利用されることを願っています。
動画で歴史を体感
このエレベーターにまつわる詳細やメンテナンスの様子は、以下のリンクからご覧いただけます。ショートバージョンとロングバージョンの2種類があり、どちらもエレベーターの魅力を伝えています。
日本の歴史と文化を感じながら、貴重な体験を楽しむことができる「東華菜館」のエレベーター。これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。