京都で楽しむ狂言の世界
日本の伝統芸能の中でも、深い歴史を誇る狂言。その魅力を体感できる公演が、2025年10月12日(日)に行われます。主宰は、狂言界の重鎮であり、幅広い活動で知られる野村萬斎。今回の「狂言ござる乃座 in KYOTO」は、20回目を迎える節目の公演であり、特に注目される内容です。
20年の歩みを振り返る
野村萬斎は東京を拠点にし、江戸前狂言を看板に活動してきましたが、関西での公演は特に多くの支持を受けてきました。今回の記念公演では、関西ではあまり上演されない「江戸前狂言」の秘曲を中心にプログラムが組まれています。これにより、長年の感謝を込めた特別な機会が提供されることが楽しみです。
上演される演目について
公演の日、まず注目したいのが「鳴子(なるこ)」。これは日本の秋の農村の情景を描写した作品で、萬斎とその弟子である野村太一郎の特別なコンビネーションが見どころです。二人が織り成す舞歌は、観る者に深い感動をもたらすことでしょう。
次に、野村万作が出演する「鬼瓦(おにがわら)」にもご注目。人間国宝である万作が魅せる至芸は、言葉にできない魅力を発揮します。この作品は狂言が持つユーモアと、深い人間性を同時に感じられるため、まさに必見です。
さらに、野村萬斎がキャスティングされる「金岡大納言(かなおかだいなごん)」は、江戸前狂言の象徴とも言える大曲です。この演目では、萬斎が宮廷絵師・金岡の役を演じ、狂おしい恋慕を描き出します。謡と舞に込められた情熱は、観客の心を捉え、その後半においては、妻との現実を見つめる金岡の姿が描かれ、深い感慨を覚えることでしょう。
この演目では、特に「小書(特殊演出)」にて、宮廷画家らしい華麗な衣装での上演が予定されており、視覚的にも楽しませてくれます。観客は、狂言の美しさとその深い魅力に触れることができるのです。
記念公演の詳細
「狂言ござる乃座 in KYOTO ~20th Anniversary~」は、京都観世会館(京都府 京都市左京区 岡崎円勝寺町 44)で開催されます。開場は13:15、開演は14:00となる予定です。
出演者情報
- - 狂言「鳴子」: 野村萬斎・中村修一・野村太一郎
- - 狂言「鬼瓦」: 野村万作・内藤連
- - 素囃子「男舞」: 杉市和・吉阪一郎・河村大
- - 狂言「金岡大納言」: 野村萬斎・野村裕基ほか
チケット情報
チケット料金は以下の通りです。
- - S席: 12,000円
- - A席: 10,000円
- - B席: 8,000円
- - C席: 5,000円(見切れのおそれ有)
すべての席は指定席で、税込価格です。チケットは、運営のカンフェティ(ロングランプランニング株式会社が運営)を通じて販売中です。詳細は公式サイトをご確認ください。
最後に
この特別な機会をお見逃しなく。狂言を通じて、日本の美しい伝統文化を堪能し、感動のひとときをお過ごしください。