社会課題への取り組み
京都市に本社を置く株式会社一(ICHI INC.)は、犯罪を減少させることをミッションに掲げ、滋賀県の株式会社誠進堂との協定を結びました。この取り組みは、両社の連携によって若者たちの更生と社会復帰を支援するものです。協定の名も「HIGH HOPE」と名づけられ、共同で社会的価値を創出することを目指しています。
SEISHINDO HOUSEの設立
「SEISHINDO HOUSE」は、少年院を退院した若者たちが新しい生活を始めるための拠点です。2025年10月には、初の挑戦者がこの京都の地で新生活をスタートする予定です。彼は自立するまでの生活費や必要な支援が提供されることで、社会での新たな挑戦に向けた一歩を踏み出します。具体的には、引っ越し費用や家賃の補助に加え、学習道具となるノートパソコンや、基本的な食料であるお米が提供される予定です。
学びの機会
SEISHINDO HOUSEで暮らす若者たちは、誠進堂の研修やイベントに参加し、実際に社員たちと共に仕事を学ぶことができます。彼らは共に学ぶ中で、自身を受け入れ、サポートしてくれる人々の温かさに触れることができるため、自己肯定感や将来に対する希望を高めていくことが期待されています。
活動報告会の開催
また、SEISHINDO HOUSEで暮らす少年が社員たちに向けて自らの活動報告をする機会も設けられています。この場で彼は自身の過去や、誠進堂からの支援がどのように彼の人生に影響を与えたかを直接伝えることができ、参加者たちは、若者の人生がどのように変わったのかを生の声で聞くことができます。
社会とのつながり
さらに、誠進堂の社員と共に少年院や刑務所の訪問も行われます。これにより、施設見学や少年少女および受刑者との交流を通じて、社会課題に対する理解を深める良い機会となります。現場での体験を基に、多様性への理解も促進されます。
協定の内容
「HIGH HOPE」に基づいて、誠進堂には以下の協力が期待されます:
- - 少年院や刑務所を出た若者の住居、生活、キャリア支援
- - 少年院、刑務所での講話やプログラムの実施
- - 刑務作業製品のブランド開発
- - 犯罪防止や更生保護の普及活動
- - 社会的課題解決に関する共同事業の開発
また、目的達成のために必要なその他の事項についても協力が図られます。
代表者のメッセージ
誠進堂の代表である松村洋平さんは、企業利益の一部を社会貢献に割くことを明言しています。若者たちの成功が、企業内でも誇りとなり、社員の自信にもつながると語ります。その姿勢は、社会起業家としての中馬一登さんへの信頼感に基づいています。
一方、中馬さんも松村さんとの連携を高く評価し、誠進堂のビジョンとICHIの目的が一致することを喜んでいます。共に社会課題に取り組み、世界に向けた挑戦を続ける姿勢が強調されており、その先にあるのはより良い未来です。
この取り組みを通じて、両社がどのように社会に影響を与えるのか、今後の展開から目が離せません。