靴下リサイクル実証
2025-03-26 16:56:35

Bioworksが靴下のケミカルリサイクルを実証!新たな循環型ビジネスモデルに向けて

Bioworksの革新的なリサイクルプロジェクト



京都府相楽郡に本社を置くBioworks株式会社が、循環型ビジネスモデルの実現に向けた新たな一歩を踏み出しました。東京都が主催する「社会課題解決型スタートアップ支援事業」において、同社が提案した『植物由来の次世代合成繊維PlaXを用いた靴下製品の循環設計の検証』が採択されたのです。これにより、靴下を消費者や事業者に配布し、その後回収してケミカルリサイクルの実証を行うことが決定しました。

PlaXとは?



このプロジェクトの鍵となるのが、Bioworksが製造する
新素材「PlaX」です。PlaXは、植物由来のポリ乳酸を原料とし、石油由来の合成繊維に代わるものとして注目されています。これにより、製造過程での環境への負荷を軽減し、持続可能なファッション業界の実現を図ることが目的です。また、PlaXは加水分解の特性を持つため、ケミカルリサイクルが可能で、再びポリ乳酸の原料へ戻すことができます。これにより、使用済み製品が新たな製品へと変化する循環が生まれ、資源の有効活用が進むのです。

実証実験の内容



今回のプロジェクトでは、回収した靴下を元に、技術的、コスト的、環境負荷の観点から新たな循環型ビジネスモデルを模索します。具体的には、使用済みの靴下から90%の原料回収率と99.9%の純度を目指し、また回収時には他の製品と自動的に分別できるかも検証する計画です。このプロジェクトは、株式会社グラックジャパンのブランド「TARROW TOKYO」とのコラボレーションによって推進され、消費者の参加を促進するための施策も検討されています。

消費者心理の課題解決



消費者がリサイクルに参加しづらい心理的な障壁を考慮し、Bioworksは回収を簡素化する施策を講じています。回収袋を活用し、開封せずにリサイクルする方法を周知させることで、参加することへの不安を和らげる狙いがあります。回収が完了した後にはフィードバックを集め、回収スキームの効果を検証・改善し、よりスムーズな循環モデルを確立していく予定です。

衣料品のリサイクルの現状



環境省の調査によると、衣料品の中でも靴下や下着は、最も頻繁に購入され、手放されるアイテムです。しかし、国内の家庭ゴミの中で靴下がリサイクルされる割合は非常に低く、およそ66%が廃棄されています。このプロジェクトはその流れを変え、フィットさせることで靴下のリサイクル率を向上させることを目指しています。消耗品の循環性を高めることが、持続可能な社会への第一歩になると考えられています。

まとめ



Bioworksの新たなプロジェクトは、革新的な素材PlaXを活用し、靴下のケミカルリサイクルを通じて資源循環を促進することを目的としています。消費者心理の課題解決にも取り組むこのプロジェクトが、持続可能なファッションの実現に向けて重要な一歩となることが期待されます。Bioworksの取り組みは、他の企業や団体への模範となり、今後の循環型経済の実現を加速させるでしょう。


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