発酵エイジングケアの新たな可能性を探るシロクの研究成果
発酵エイジングケアをテーマとするブランド「FAS」を展開している株式会社シロクは、目元のエイジングサインに関する新しい研究結果を発表しました。この発表は、2025年6月13日から15日の間に開催された「第25回 日本抗加齢医学会総会」で行われました。
研究の背景
私たちは、見た目の印象を左右する目元の加齢変化に着目し、そのケア方法を探るために研究を進めてきました。目元に現れるシワやたるみは比較的早期から見られるため、早めの対策が必要とされます。この現象には、目の周りに環状に存在する「眼輪筋」が大きく関わっており、加齢と共に衰えることがその原因です。そこで、発酵の力を利用した新たな眼輪筋ケアの可能性を探る研究を始めました。
研究の発表内容
発表タイトルは『筋芽細胞分化促進に着目した眼輪筋ケアによる目元のエイジングケアの提案』でした。発表を行ったのは、シロクのR&Dディレクターである岸田浩一氏です。この研究では、筋芽細胞の分化と増殖における重要な要素に焦点を当てました。特に、龍谷大学から提供された京都・大文字山に自生するくぬぎの樹液から分離した酵母を用いた研究が展開されました。
研究の成果
くぬぎ酵母エキスは筋芽細胞の分化を促進することが確認され、筋管の形成を促す可能性が示唆されています。さらに、線維芽細胞においてもコラーゲンやエラスチンの産生を促進する効果が見込まれています。これにより、眼輪筋や真皮層に対する多面的なアプローチの可能性が明らかになりました。
筋芽細胞について
筋芽細胞は筋肉の前駆細胞で、成長因子IGF-1の作用によって増殖し、互いに融合して筋管を形成します。研究では、くぬぎ酵母エキスを添加した筋芽細胞が融合し、筋管が形成され始める様子が観察されました。
真皮線維芽細胞への影響
くぬぎ酵母エキスを線維芽細胞に添加した際、その賦活効果とコラーゲン及びエラスチン合成の程度が確認されると、いずれも高い効果を発揮しました。これにより、真皮層のケアにも有効であることが示唆されました。
IGF様物質の発見
筋芽細胞の分化に必要な成長因子IGF-1と同様のペプチドがくぬぎ酵母エキスに含まれていることが確認され、神経細胞への有用性も示唆されています。この成果は、目元ケアにおける新たな手法としての可能性を広げるものです。
期待される今後の研究成果
シロクは「FAS」を通じて、自然と科学の融合によるスキンケアの新たな世界を切り開いていくことを目指しています。今回の研究により、加齢が顕著に現れやすい目元のケアに向けた新商品開発が期待されています。今後も、この研究を基にさらなる発展を遂げ、確かな根拠に基づいた製品を提供していく方針です。
総括
この研究成果を通じて、京都の大文字山にて発見されたくぬぎ由来の酵母エキスが、加齢による目元の悩みに寄与する可能性があることが明らかとなりました。FASは今後も発酵エイジングケアに力を入れ、より多くの人々の肌悩みに応える取り組みを続けていきます。