ネパールの隠れた名産「イラムティー」で地域の雇用創出を目指す新プロジェクト
ネパールのイラム地方で栽培される「イラムティー」が、2025年1月22日より坂ノ途中の海外事業部「海ノ向こうコーヒー」によって新たなプライベートブランド「風のおくりものティー」として販売されます。このプロジェクトは、イラムティーを通じて現地の雇用創出を目指しており、地域の生産者たちの支援にも直結しています。
イラム地方の魅力とイラムティーの特徴
イラム地方はネパールの東端に位置し、隣接するインドのダージリン地方と比較されることが多いお茶の名産地ですが、その名は日本ではあまり知られていません。標高約1,600mという環境は、昼夜の寒暖差が大きく、お茶の栽培に最適です。伝統的な農法で生産されるイラムティーは、高品質な茶葉と独自のフレーバーが特徴です。
しかし、プレミアムなお茶としての地位を築くためには、販路の拡大が必要です。これまではダージリンティーとのブレンドが主流でしたが、イラムティー独自の魅力を広めるかが重要な課題になっています。海ノ向こうコーヒーは、高品質なお茶の栽培と加工を通じて、現地経済や雇用の発展に寄与することを目指しています。
「風のおくりものティー」の魅力とは
新たに発売される「風のおくりものティー」は、ブラックティー、ウーロンティー、グリーンティーの3種類。すべての茶葉はイラムで栽培・加工されたものです。特に注目すべきは、パッケージのデザインで、チベット仏教の祈りの旗「ルンタ」をモチーフにした「風馬」が描かれています。この馬は、願い事が早く成就する象徴として多くの人々に親しまれています。
- - 風のおくりもの BLACK TEA(紅茶): 果物のような甘味と華やかさを持ち、赤みを帯びた色合いが特徴です。
- - 風のおくりもの OOLONG TEA(ウーロン茶): フローラルで上品な味わいが広がり、クリーンカップの甘さが感じられます。
- - 風のおくりもの GREEN TEA(緑茶): 萎凋の工程を経たことで独特の香りとまろやかさが生まれています。
これらのお茶は、品質に見合った適正価格で取引されることで、生産者たちの所得の向上を実現しようとしています。
ネパールの現状とSDGsへの寄与
現在、ネパールの農村部では安定した収入を得る機会が少なく、多くの人々が都市部へ出稼ぎに行く現状があります。このような背景の中で、イラムティーの販売は地域の経済を支え、持続可能な農業の確立に繋がると期待されています。
海ノ向こうコーヒーは、コーヒーと同様にお茶の販売を通じて、産地の持続可能な農業や暮らしの未来を考えるきっかけを提供していく考えです。お茶を通じてお互いの価値を理解し合うことが、今後の発展につながると信じています。
生産者の声
現地の生産者たちも、この新しい販路の拡大を望んでいます。シャラド・スッバさんやマン・クマル・ムキヤさんは、日本市場での販売を通じて、イラムティーの品質向上と地域経済の強化を希望していると話しています。彼らの情熱が、さらに素晴らしいお茶を生み出していく原動力となることでしょう。
結論
「風のおくりものティー」は、ただのお茶ではなく、ネパールの現地生産者とその豊かな環境を生かすためのプロジェクトでもあります。家族のため、地域のために取り組む彼らの思いをお茶を通じて感じ、共感することができる新たな試みとして、多くの方に愛されることを期待しています。