ロームの新製品紹介
ローム株式会社は、家庭用電化製品や産業機器向けのDCブラシ付きモータを駆動するための新しい汎用モータドライバIC「BD60210FV」と「BD64950EFJ」を発表しました。これらの製品は、幅広い機器での適用が可能で、省エネを実現するための強力なソリューションです。
汎用モータドライバICの特性
「BD60210FV」は20V耐圧を持ち、2回路のHブリッジを採用したダイレクトPWM制御型のモータドライバです。このICを使用することで、2つのDCブラシ付きモータまたは1つのステッピングモータを同時に駆動できます。特に、外付け部品を最小限に抑える設計は、回路変更や派生モデルへの展開を容易にし、設計の簡素化に寄与します。
一方、「BD64950EFJ」は、40V耐圧の1回路Hブリッジを備え、ダイレクトPWM制御と定電流PWM制御の両方に対応しています。この設計により、発熱を抑えつつ高効率なモータ駆動が可能です。特に、24V駆動が必要なDCブラシ付きモータに最適です。
省電力性能
両モデルは、極めて低いスタンバイ電流を実現しており、待機時の省エネルギー効果を高めます。具体的には、標準時で0.0μA、最大でも1.0μAという数値は、アプリケーションの全体的な効率向上に寄与します。
開発の背景と需要
最近では、白物家電や産業機器での電動化が進み、DCブラシモータの需要が高まっています。特に、消費電力の削減が急務となっている中、制御機構の共通化や外付け部品の減少、高信頼性と小型化が求められています。ロームの新产品は、これらのニーズに応えるために設計されており、各種アプリケーションの設計効率と性能を向上させることが期待されています。
実際の用途
この新たなモータドライバICの応用例としては、民生機器では冷蔵庫やエアコンの動作制御、電子プリンタやお掃除ロボットのブラシ回転、給湯器や炊飯器の弁制御などが挙げられます。また、産業機器においては自動ドア、電動工具、小型コンベアなどでの利用も見込まれています。様々な分野において、このICは使われることでしょう。
今後の展望
ロームは、今後も民生および産業機器向けのモータ駆動ソリューションを拡充し、より快適な社会の実現と省エネルギーへの貢献を目指しています。また、製品の量産はすでに開始されており、評価ボードの提供も行っているため、開発者にとっても非常に利用しやすい環境が整っています。インターネット販売にも対応し、関連要素を組み合わせることで、さらに多様な製品の提供を行っていく予定です。
このような新しいモータドライバICの登場は、今後の技術革新に大きく寄与することが期待されます。技術の進展に目が離せません。