京都で開催された「KYOTO GLOBAL HR CHALLENGE 2025」
2025年9月4日、京都市のザ ソウドウ東山で「KYOTO GLOBAL HR CHALLENGE 2025」が行われました。このイベントは、株式会社リンクアンドモチベーションのモチベーションエンジニアリング研究所と一般社団法人Global HR Kyoto-kaiが主催し、京都市の後援を受けて実施されました。
このチャレンジは、実践者と研究者が一堂に会し、京都から世界へのグローバルHRの未来を発信することを目的としています。千年の歴史を持つ京都が育む、「人を育て、信頼を紡ぐ文化」を背景に、グローバルに通用する人事戦略や組織作りの知見が交換されました。
グローバルHRの実践と研究の融合
当日は、多くの企業の代表や大学の研究者が参加し、プレゼンテーションと講演が行われました。特に注意を引いたのが、早稲田大学の名誉教授である白木三秀氏の基調講演です。彼は、グローバルHRの新たな形を示す「テロワール」という言葉を用い、地域に根差した人材戦略が果たす役割について深い洞察を提供しました。
株式会社島津製作所の中島彰氏も登壇し、「古都京都に新しい種が蒔かれた」と表現しました。彼の言葉には、グローバルHRの未来に対する強い期待感が込められています。
プログラム内容
1.
基調講演
- 林幸弘氏(株式会社リンクアンドモチベーション)「京都モデル」
- 白木三秀氏(早稲田大学)「変わる世界、変わる人材」
2.
グローバルHR取り組みプレゼンテーション
- 仁科考二氏(日東電工株式会社)「グローバルタレントマネジメント」
- 朝岡大輔氏(株式会社堀場製作所)「HORIBAグループのグローバル人財戦略」
- 村本千春氏(Astemo株式会社)「HR領域のトレンド」
3.
研究講演
- 関口倫紀氏(京都大学)「多国籍企業と橋渡し人材」
4.
ネットワーキング
- 参加者同士の交流を促進する時間も設けられ、各企業や研究者間のネットワーク構築が図られました。
今後の展望
モチベーションエンジニアリング研究所の林幸弘上席研究員は、今回の開催を出発点としてさらなる発展を目指すと語りました。今後は、アジアや欧米からHR分野の専門家を招き、国際的な知見の交流を積極的に進める予定です。また、越境人材の育成や多文化共創に関わるテーマについても議論を深め、実践的な学びの場としての発展が期待されています。
京都を「人材戦略の国際発信拠点」として位置付け、世界に新たな人材戦略を発信し続けることが目指されています。
「KYOTO GLOBAL HR CHALLENGE 2025」は、今後の人事戦略にどのような影響を与えるのか、目が離せないイベントとなりました。このような挑戦が続くことで、京都発のビジネス文化が世界に広がっていくことでしょう。