次世代グリーンデータセンター向け光SSDの開発
次世代の環境に優しいグリーンデータセンター向けに、キオクシア株式会社、アイオーコア株式会社、京セラ株式会社の三社が新たな技術を開発しました。この技術は光インターフェースを利用した広帯域SSD、通称「広帯域光SSD」で、PCIe® 5.0に対応したプロトタイプの動作確認を行っています。これにより、生成AIなどの高度なデータ処理に適した性能が期待されています。
広帯域光SSDの特長
広帯域光SSDは、通信の高速化を可能にする最先端の技術を使用しています。今回試験を受けたプロトタイプは、前世代のPCIe 4.0と比較してなんと2倍の帯域を実現しました。これは、PCIe 5.0による32 GT/sの速度で、データのやり取りを効率的に行うためのものです。特に、生成AIの進化による大量データの取扱い時に、その効果が発揮されます。
光配線化のメリット
次世代グリーンデータセンターでは、機器の電気配線を光配線に変えることで、省エネ効果が期待されています。この光配線により、広帯域光SSDの使用が可能になり、高い信号品質を維持しながらシステム全体のエネルギー消費を削減できます。また、デバイス間の物理的距離が広がることで、デジタルサービスの多様化にも柔軟に対応可能となります。
省エネ目標と技術開発
今回の試験は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成を受けたプロジェクトの成果の一環です。このプロジェクトでは、現在のデータセンターに比べて40%以上の省エネを目指して技術開発を進めています。キオクシアは広帯域光SSD、アイオーコアは光電融合デバイス、京セラは光電集積デバイスパッケージの開発を行っています。
未来のデータセンターを見据えて
新しいデータ処理のニーズに応えるため、三社は連携しながらさらなる実証試験(PoC)を進めていく予定です。この技術が社会に実装されることにより、より効率的で環境に優しいデータセンターの実現が期待されています。省エネとデータ処理能力の向上が同時に進むことで、未来の社会におけるデジタルインフラの基盤を築くことでしょう。
これからの動向に注目が集まります。