Rist所属の石圭一郎さん、Kaggle金メダルの偉業
株式会社Rist(本社:京都市下京区)が誇るKaggle Grandmaster、石圭一郎さんが、世界最大のデータ分析プラットフォームKaggleで開催された「CMI - Detect Behavior with Sensor Data」コンペティションにおいて個人で金メダルを獲得しました。この栄誉は、全体で3,178人、2,657チームが競う中で成し遂げられたものです。
コンペティションの概要
本コンペティションは、Child Mind Instituteの主催で、2025年5月29日から9月2日まで行われました。目的は、手首に装着可能なデバイスから得られるセンサーデータを用いて、身体集中反復行動(BFRB)や日常の動作を識別する予測モデルを開発することです。
特に注目すべきは、一般的なモーションセンサー(IMU)データと、熱や近接を検知できる追加センサーのデータを組み合わせてモデルを評価する難しさです。この成果は、BFRBの検知や治療に関するウェアラブルデバイスの精度向上に寄与すると期待されています。
石圭一郎さんの挑戦
石さんは、マルチタスク学習を応用し、時系列データを画像として解析する2D-CNNモデルの特性を引き出しました。彼の提案した階層的なアーキテクチャは、行動段階の予測をメイントピックとして再利用するもので、その効果が評価されました。
「このコンペは非常に興味深く、IMUデータと全センサーのデータをそれぞれ有効活用する難しさがありましたが、最終的には金メダルという結果につながって大変嬉しいです」と石さんはコメントしています。
今後への期待
石さんが得た知見は、製造業の分野など様々な場面で活かせるものとされています。このコンペでの経験は、異常検知のタスクに共通する部分が多く、今後の業務にも良い影響を与えるでしょう。例えば、製造機器に取り付けた振動センサーや温度センサーのデータを組み合わせて故障を未然に防ぐ技術に繋がる可能性があります。
Kaggleとは
Kaggleは、登録者数2,500万人以上を誇る世界最大のデータ分析プラットフォームです。ここでは、企業などから出題された課題に対して、Kagglerと呼ばれるユーザーが分析モデルの精度を競います。成績によってランクが決まるため、Kaggle Grandmasterは非常に希少な称号となっています。
Ristの取り組み
株式会社Ristは2020年から「Kaggle枠採用」を開始し、世界の最前線で活躍するデータサイエンティストを集めた「Rist Kaggle Team」を結成しました。チームメンバーにはKaggle Grandmasterが10名、Kaggle Masterが3名在籍し、データ分析やAI技術に基づくソリューション提供に努めています。
今後、Ristとそのメンバーの活躍から目が離せません。Kaggleでの成果は、データ分析技術の新たな可能性を示すものであり、業界全体に新風を吹き込むことでしょう。