女性の歴史を辿る痛快な舞台『ミモザウェイズ』
2024年の1月29日から2月1日まで、京都のTHEATRE E9 KYOTOにて、女性の権利と歴史をテーマにした演劇『ミモザウェイズ』が上演されます。この作品は、日本で初めての女性史を振り返る演劇として注目されています。
作品の背景と意図
『ミモザウェイズ』は、100年以上にわたる女性の歴史を描いたもので、特に日本の女性たちがどのように権利を獲得してきたのかを浮き彫りにします。1911年に創刊された女性のための雑誌「青鞜」から、女性参政権運動や、1970年代のウーマンリブ運動、さらに1985年の国連女性差別撤廃条約の批准に至るまで、多様な歴史的背景を踏まえています。本作は、日仏女性の人権をめぐる橋渡しを目指す「ミモザ実行委員会」と、フランスでのロングラン上演で知られる作家トリニダード・ガルシアと共同制作。日本の女性を対象に実施されたインタビューや調査を基に、初めて日本語に翻訳され上演されるもので、期待が寄せられています。
あらすじ
舞台上では、憲法によって男女平等が保障されている日本で、依然として根強いジェンダー差別の現実に悩む現代の3人の女性が描かれます。彼女たちは、大正時代の「青鞜」から、1970年代のウーマンリブに至るまで、先人たちの歴史を辿りつつ、現代社会における問題を問い直します。「女性は会議で発言が長い」といった偏見や、医学部入試における不平等に対する疑問。それらのモヤモヤを紐解きながら、女性たちの力強い歩みを表現しています。
公演情報
公演は1月29日から2月1日までの日程で、さまざまな時間帯にて行われます。特に注目すべきは、アフタートークを含む公演で、終演後にさらに深い議論が展開される予定です。上演時間は約100分で、自由席の価格は前売りが4,000円、当日が4,500円と手頃です。U25や高齢者、障がい者に向けた優待も用意されていますので、ぜひ多くの方々にご来場いただければと思います。また、2月14日から3月8日にはオンデマンド配信も予定されており、ご自宅で楽しむこともできます。
制作チーム
この珠玉の作品は、企画・制作を担当するリボアルの堀井なみのの他、多様な才能を持つ人々の協力があって成り立っています。日本語翻訳の他、フランス語の原作に参加した多くの翻訳者や、舞台監督・スタッフが一丸となって制作に取り組んでいます。
期待される成果
『ミモザウェイズ』は、ただの演劇ではなく、観客に対して考えを深めてもらい、意識を変えるきっかけとなることを目指しています。ジェンダーの平等について考えることは、今私たちが直面している重要な社会問題です。この作品を通じて、歴史を学び、新たな視点を得る機会となることでしょう。
女性の権利をさらに深く理解し、未来に向けての変革を考える良い機会です。ぜひ会場で、あるいはオンラインでお楽しみください。