森トラストグループ、2025年期業績報告と将来のビジョンを発表

森トラストグループの2025年3月期が、歴史的な成績を残しました。46社で構成されたこのグループは、営業収益が過去最高の2,816億円を記録し、前年対比で7.1％増加しました。営業利益も540億円となり、好調なオフィス賃貸需要とインバウンド需要の伸びが功を奏しました。

収益増の要因

営業収益の内訳を見てみると、賃貸関係事業では、既存のオフィスビルの高稼働が前年度比4.9%増を達成し、964億円に達しました。一方で、ホテル事業がさらなる成長を遂げ、営業収益は797億円、前年から20.1%の増加を見せました。インバウンド需要の高まりにより、東京のラグジュアリーホテルが好調でした。

将来の展望

2026年3月期の予測では、営業収益が2期連続での最高、つまり3,000億円を見込んでいます。また、営業利益590億円と親会社株主に帰属する当期純利益350億円を計画しています。今後もオフィスビルの新規稼働が期待され、その影響で収益はさらなる成長が見込まれています。

サステナビリティと地域貢献

森トラストは、環境への配慮も表明しています。「Advance2030」を掲げ、新たに1兆2,000億円の投資目標を定め、2030年度には売上高3,300億円を目指しています。また、地域貢献を果たすべく、京都やバンコクへの新たなプロジェクトも進行中です。

雇用創出や地域経済に貢献するために、さまざまな施策を展開しています。たとえば、「有栖川宮旧邸有栖館」を取得し、その歴史的価値を活かした地域活性化を考えています。さらに、タイ・バンコクでの高級戸建て住宅開発事業にも参画し、新たな市場への進出を果たしています。