2025堀場雅夫賞受賞者発表および授賞式について
この度、株式会社堀場製作所が主催する【2025堀場雅夫賞】の受賞者が決定しました。この賞は、分析・計測技術に関する研究開発を支援するために創設され、今回で21回目の開催となります。応募総数は国内外から44件にのぼり、その中から厳正な審査を経て受賞者が選ばれました。
受賞者と研究内容
堀場雅夫賞
- 所属: 九州大学大学院工学研究院応用化学部門(機能)
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研究テーマ: 細胞治療のための非標識・非破壊単一幹細胞分析技術の開発。加地氏は、細胞の硬さや柔らかさを非標識・非破壊で計測する技術を開発し、安全な細胞移植を支援する期待が寄せられています。
- 所属: 産業技術総合研究所健康医工学研究部門
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研究テーマ: 潜在的発光酵素機能を利用したタンパク質分析技術の開発。スパイクタンパク質を利用し、1分で唾液中のスパイクタンパク質を検出できる迅速な分析技術を実現しました。
- 所属: 東京科学大学生命理工学院
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研究テーマ: ナノワイヤによるリキッドバイオプシーの開拓。ナノワイヤを用いて細胞外小胞の解析を行い、がん検知に向けた新たな手法を提案しています。
特別賞
- 所属: 上海交通大学医学部
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研究テーマ: がんの進行過程を分子レベルで識別するためのプラズモニックナノアレイの開発。代謝物の効率的な検出方法を確立し、高精度のがん診断を可能にする技術を開発しました。
授賞式の詳細
授賞式は2025年10月17日(金)に京都大学の国際科学イノベーション棟5F(西館)で開催されます。プログラムは、受賞記念セミナーと授賞式の2部構成で、各受賞者による講演や授与式が予定されています。
授賞式プログラム(予定)
- - 第一部: 受賞記念セミナー(14:30~)
- - 第二部: 授賞式(17:00~)
この賞は、科学技術の進展を支援する重要なプラットフォームであり、受賞者たちの革新的な研究が次世代医療にどのように寄与するべきかを考える機会にもなります。
堀場雅夫賞の意義
堀場雅夫賞は堀場製作所の創立50周年を記念して設立され、研究者や技術者の志を支援することを目指しています。分析・計測技術の進化は、現代社会における重要な課題であり、次世代医療においてもその関心が高まっています。今後の科学技術の発展に寄与することが期待されています。受賞者の皆様の積極的な研究活動に、今後も注目したいところです。