舞妓たちが魅せる春の華麗な舞「都をどり」2025年開催
京都の春を彩る伝統的な舞の公演「都をどり」が、2025年4月1日から30日までの間、祇園甲部歌舞練場にて行われます。今年のテーマは『都風情四季彩』で、京都の名所を背景にした華やかな舞が繰り広げられます。この公演は祇園甲部の約50名の芸妓舞妓たちによるもので、普段はお座敷でしか接することのできない舞妓たちの美しい舞を、誰でも楽しむことができる貴重な機会です。
趣ある舞台の構成
公演は、全八景からなる1時間の演目で展開され、観客を京都の名所巡りへと誘います。オープニングでは「ヨーイヤサー」の掛け声が響き渡り、青々とした浅葱色の着物をまとった舞妓たちが一斉に登場します。中ばさみや独自の舞台演出が盛り込まれ、五条橋での牛若丸と弁慶の戦い、宝鏡寺での雛遊び、清水寺での紅葉情景と、四季折々の美しさを感じる優雅な舞が展開されます。特に、御鎮座130年を迎える平安神宮では、薄桃色に咲き誇る桜の下で華やかなフィナーレが待っています。
この「都をどり」は、明治5年の創始以来、ほぼ毎年行われてきた公演であり、長い歴史の中で大正、昭和、令和と世代を超えて多くの人々に愛されています。著名な文人や今上天皇陛下も観られた伝統の舞台として、その名声は根強いものです。
美しい衣装と高い技術
舞妓たちが身にまとっている衣装は、毎年新調される京友禅や西陣織の帯など、伝統的な素材と卓越した技術によって美しさを誇ります。また振付は「京舞井上流」で行われ、人間国宝の五世井上八千代が直接指導を行っています。これにより、舞そのものはもちろん、三味線や唄、鳴物が生演奏される中で、観客は伝統芸能の魅力を全身で体感できます。
観るだけではないおもてなし
「都をどり」には特別な茶券付き一等観覧席も用意されており、公演前には芸妓による京風のお点前を楽しむことができます。これにより、ただ舞を楽しむだけでなく、茶の文化を通じておもてなしの心を感じることができるでしょう。
文化の発信地「祇園 花街芸術資料館」
また、2024年には「祇園 花街芸術資料館」がオープンし、舞妓や芸妓の文化に触れることができる新たな施設も誕生しました。ここでは、舞妓たちが使用する小道具や「都をどり」の歴代の衣装、ポスターなどが展示され、観客は花街の歴史を学びつつその美しさに触れられます。
この公演が行われる祇園甲部歌舞練場は、歴史を物語る国指定登録有形文化財であり、2023年に改修されたばかりの美しい空間です。観覧席からは格天井や両花道など、伝統美を十分に感じることができます。
公演情報の確認
「都をどり」に興味を持たれた方、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。美しい舞とともに、京都の春を感じることができるこの貴重な機会をお見逃しなく!
チケット情報
- - 発売開始日: 2025年1月6日 から公式HPにて
- - 会期: 2025年4月1日(火)~4月30日(水)
- - 料金: 茶券付き一等観覧席7,000円、一等観覧席6,000円、二等観覧席4,000円、学生料金(二等席限定)2,000円。
公式情報
この春、雅な舞台で特別なひとときを過ごしてみませんか?