オムロン、インド・ベンガルールに先進の自動化拠点を設立
オムロンがインドにおける製造業を変革する新ポイントを開設
オムロン株式会社は、インド・ベンガルールに新たに設立された「AUTOMATION CENTER BENGALURU(ATC-BENGALURU)」を通じて、インドの製造業のオートメーション化を加速する取り組みを発表しました。この新施設は、オムロンのグローバル拠点として10か所目にあたるもので、インドの製造業者に対する支援を強化するための重要な拠点となります。
インドの製造業の現状と課題
近年、インドの製造業は大きな変革を求められています。政府は、製造業のGDPシェアを現在の約12~15%から23%へ引き上げる目標を掲げています。また、技術導入や技能開発にも重点を置き、持続可能な生産体制の構築を進めています。こうした背景の中、ATC-BENGALURUは確固たる自動化ソリューションの提供を通じて、製造業の生産性や国際競争力を向上させる役割を果たすことが期待されています。
ATC-BENGALURUの役割と機能
ATC-BENGALURUは、実践的な自動化ソリューションの概念実証を行い、技術トレーニングを提供する場として機能します。システムインテグレーターや様々なメーカーとの連携を図り、革新的な製造環境を構築するための支援を行います。また、インドの「メイク・イン・インディア」政策や「インダストリー4.0」の推進にも貢献することを目指しています。
オムロンの 常務執行役員、山西基裕氏は、「インドの製造業は大きな可能性を秘めている。このATCを通じて、インドの製造業のグローバル競争力を高めるとともに、技術の共有を進めていく」と述べています。斬新なアイデアと日本の先進技術を融合させることで、インドの製造業が国際的に競争力を持つことを目指します。
インド市場への対応
ATC-BENGALURUの立地は、南インドにあり、インド各地からアクセスが良いため、多様なお客様に効率的なサービスを提供することが可能です。オムロンは、センシング、制御、セーフティ、ロボティクス、AI技術といった幅広い技術を駆使し、顧客との対話や共創を通じて、より安全で高品質な製造環境の構築を進めていく方針です。これにより、インドの製造業における生産性向上に寄与することを目指します。
最後に
オムロンは、単なる技術供与にとどまらず、顧客との共創を重視し、グローバルな製造業のリーダーシップを支援する意義を見出しています。また、今後は日本政府が今後10年間に半導体やデジタル産業に10兆円の投資を決定したことから、ATC-BENGALURUがその新たな拠点としての役割を果たすことが期待されています。
このように、オムロンはインドの製造DXを推進し、世界的なイノベーションの一端を担うことで、日本とインドの技術的な交流をさらに深めていくことでしょう。インド市場における新たな可能性を切り拓くこのプロジェクトから、目が離せません。