京都大学発のスタートアップOOYOO、資金調達で新たな一歩を踏み出す
最近、京都市下京区に本社を置くスタートアップ企業OOYOOが、シードエクステンションラウンドで約3億円を調達したことが発表されました。この資金調達により、OOYOOのシードラウンド累計は約7.4億円に達しました。これに伴い、CO₂分離膜の社会実装や量産体制の確立が一層加速することが期待されています。
OOYOOは京都大学の物質–細胞統合システム拠点(iCeMS)発の企業で、先端ポリマー技術を基盤にした高性能なCO₂分離膜を開発しています。この技術は、従来の方法に比べてエネルギー消費を大幅に削減することが可能であり、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)技術の鍵を握るものとも言われています。
資金調達の詳細
今回の資金調達は、三菱UFJキャピタル、京都キャピタルパートナーズ、中信ベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、未来創造キャピタルなど、銀行系ベンチャーキャピタルからの支援を受けたものです。これにより、OOYOOは分離膜を搭載したCO₂回収システムのスケールアップを目指しており、国立研究開発法人の支援プログラムを活用しています。
目指すビジョン
OOYOOは、CO₂分離膜をCCUSインフラの標準技術として位置付け、世界規模のカーボンニュートラル社会の実現を目指しています。国内外の産業界やエネルギーセクターと連携し、技術の社会実装とグローバル展開を進めていくことが重要です。
OOYOOの代表取締役である大谷彰悟氏は、今回の資金調達の重要性について、「金融・地域・産業それぞれのネットワークを通じて、OOYOOが目指すカーボンニュートラル社会の実現に向けての支援が強化される」とコメントしています。
企業情報と将来の展望
株式会社OOYOOは2020年に設立され、空気やその他のガスの分離技術を開発し、その製品を販売しています。特に、独自の高分子膜構造設計によるCO₂とその他のガスの効率的な分離を行い、従来の手法と比較してエネルギーコストの削減を目指しています。
さらに、OOYOOは持続可能なカーボンニュートラル社会を実現するための技術開発メンバーを募集しており、将来的には革新的な技術を世界に届けることを目指しています。
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結論
京都大学発のスタートアップであるOOYOOが資金調達を通じてCO₂分離膜の社会実装を進める動向は、カーボンニュートラルに向けた大きな一歩と言えます。新たな技術がどのように社会に影響を与えるのか、引き続き注目が集まります。