2025年5月14日、東京都港区に本社を置く株式会社ジーマックスより、小型ペルチェ冷却ユニットPV-2シリーズの新製品であるPV-2 20シリーズが発表され、発売日は2025年6月2日となっています。この新しい冷却ユニットの特徴は、従来のPV-2シリーズに比べ、さらにコンパクトで高信頼性を備えている点です。
PV-2 20シリーズは、主に医療機器、美容機器、理化学機器、分析機器、生産設備、光学機器、さらには家電製品など、幅広い分野での利用が期待されています。特に、医療分野では検体の保管や薬液の温調、分析機器では検体の冷却やカラムの温調に力を発揮し、そのコンパクトさが小型機器への組み込みを可能にする点は非常に注目されています。
小型化によるメリット
PV-2 20シリーズは、設計の自由度を高める多くの利点を持っています。まず、ユニットの小型化により、機器や設備全体のサイズを小さくすることができます。この結果、ペルチェモジュールが発生する放熱量も減少し、全体的なコスト削減が可能になります。また、低冷却能力が求められるアプリケーションにも最適な標準ユニットとして手軽に利用いただけるでしょう。
信頼性の高い設計
新型PV-2 20シリーズは、長期にわたる信頼性を念頭に置いた構造が特徴です。タイムテストによる長寿命の実現を目指し、ペルチェ素子の性能を最大限に引き出す熱設計が施されています。コンパクトなフォルムは、さまざまな商品に調和しやすく、従来のユニット化に伴った組み立ての手間を大幅に軽減します。この設計思想により、利用者は専門的な組み立て技術を必要とせず、すぐに使用できる便利さを享受できます。
商品価格と販売戦略
PV-2 20シリーズにおけるサンプル価格は16,500円(税込)です。ジーマックスは、中国の自社工場での製造を通じて、高品質を維持しつつ、魅力的な価格での提供を実現しています。さらに、同社は40mm×40mmを中心としたペルチェ素子の分野で世界的にリーダー的な存在であり、その性能、品質、コストのバランスの良さを強みに、新商品の販売拡大を継続的に目指しています。
環境に優しいペルチェ素子
ペルチェ素子とは、直流電流を用いて冷却や加熱、温度制御を行える半導体素子であり、フロンなどの有害物質を使用しないため、環境にも配慮した製品設計がなされています。小型で軽量なペルチェ素子は、温度制御の精度が高く、特に室温近辺での精密な温度調整に適しています。これにより、様々な分野での多様なニーズに対応可能な柔軟性を持っています。
今後の展望
ジーマックスは、米国の医療機器関連展示会に出展し、海外市場への販売拡大を図るとともに、PV-2シリーズのラインアップを今後さらに拡充する計画です。2030年までにはこのシリーズの年産台数を10,000台にすることを目標に掲げ、国際的なシェア拡大に邁進していく所存です。新たな冷却技術の進化がもたらす可能性に、期待が寄せられます。