文化の未来を考える対談イベント
伝統と革新が共存する街、京都。ここで文化をどう受け継ぎ、どう広げていくかが議論されています。最近、京都にて行われた対談イベントでは、文化振興に取り組む専門家たちが集まり、未来の文化についての視点を共有しました。この対談では、株式会社あっぱれの代表取締役、山本陽平氏、合同会社京都村正の代表、村山カズマサ氏、株式会社PIFの代表、山本浩氏の3名が登壇し、理念や実践、そして新しい価値を共創する大切さについて熱く語り合いました。
文化振興は“総力戦”
文化振興は簡単なプロセスではないと彼らは考えています。山本氏(あっぱれ)は、文化の支援活動を通じて、地域の人々が大切にする文化を中心に、まちづくりを進めることが本質だと話します。また、村山氏は、地域内で文化を守る一方で、外部に伝える重要性について語り合い、文化の魅力をどう広げるかに頭を悩ませています。そして、山本氏(PIF)は、新たな視点をもたらす重要性を強調し、「文化振興への関わり」は自らの仕事における大切な意義であると語りました。
誰が文化を支えるのか?
文化を守り育てるためには、地域の人々が熱量を持って関わることが不可欠です。これには人々・資金・情報の3分野が重要であり、少子高齢化が進む中での継承がいかに難しいかも話題になりました。地元の人たちが持続可能なオペレーションを築き、地域が自立するためには、外部の支援を超えた自走型の文化振興が求められています。
文化は「実践で育まれる」
何よりも、成功するためには小さな成功体験を積み重ねることが重要です。山本(PIF)は実際に行った音楽イベントの成功例をもちだし、観客の盛り上がりを実感し、文化の力を信じるようになった経緯を語ります。彼は「地域文化の強化には、参加した人々の体験と結びつけることが求められる」と述べます。
大規模プロジェクト「ゲイジュツ ノ エキ 2025」へ
この対談の中で触れられたのが、2025年に開催予定の「ゲイジュツ ノ エキ 2025」です。これは京都駅ビルで行われる芸術祭で、一般の方が利用する公共空間を場に、様々なアーティストや職人が集まり、新しい文化の表現を創り上げることを目指しています。村山氏は、このプロジェクトを通じて、さまざまな価値観が交差し、文化の新たな価値創造が促進されることに期待感を寄せています。
次世代への思い
文化振興に関わるみなさんは、「人」が最重要であると再確認しています。地域の人々が共通認識を持ち、一緒に成功体験を積み重ねることで、新たな挑戦への道が開かれるのではないかと、彼らは力強く語ります。そして、これからの文化活動は、外部からの流入だけでなく、地域の人々が主体的にシェアし、守っていくことが重要だと強調されています。
最後に、対談の様子が紹介されたことで、文化イベントへの参加意欲が高まることを願っています。
イベント概要
第1回 京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ 2025 / GNE」
日程:2025年10月14日(火)〜 2025年11月3日(月)
会場:京都駅ビル
内容:現代アート・伝統工芸・デジタルアート・音楽パフォーマンスなど
主催:京都駅ビル開発株式会社
HP:
公式サイト