日本テトラパックが進める牛乳パックの革新
日本テトラパック株式会社(以下、日本テトラパック)は、学校給食向けの牛乳パック「テトラ・ブリック®」の新型包材を導入し、環境への負担を大幅に抑える革新的な取り組みを進めています。この取り組みが、19社の乳業メーカーによって採用されたことが発表され、これによりCO₂排出量の削減が期待されています。
新たに採用された乳業メーカー
新しく「テトラ・ブリック®」を採用したのは、協同乳業株式会社、フクロイ乳業株式会社、美濃酪農農業協同組合連合会、雪印メグミルク株式会社の4社です。それぞれのメーカーの所在地と供給エリアは以下の通りです。
- - 協同乳業株式会社 : 東京都板橋区 - 木津川市、宇治田原町
- - フクロイ乳業株式会社 : 静岡県袋井市 - 静岡県西部エリア
- - 美濃酪農農業協同組合連合会 : 岐阜県美濃市(本所) - 岐阜県全域
- - 雪印メグミルク株式会社 : 東京都(本社)、京都府南丹市 - 京都府、滋賀県内
環境負荷を大幅に低減する技術
「テトラ・ブリック®」の最大の特徴は、サトウキビ由来の植物由来ポリエチレンをコーティングに使用している点です。これによって、再生可能資源の比率が77%から99%に向上し、全体的なCO₂排出量を約50%削減できます。これにより、全国の学校給食用の紙容器のうち、実に9割がこの新型包材に切り替わる見込みです。
さらに、年間で約1,100トンの化石由来プラスチックが削減されることが期待されています。この新しい取り組みは、環境省が目指す2030年までのバイオマスプラスチック200万トン導入の目標達成にも寄与します。日本テトラパックは、持続可能性と環境への配慮を企業の柱とし、今後も多くの乳業メーカーと連携し、さらなる取り組みを続けていく予定です。
環境教育への取り組み
日本テトラパックは、学校給食の持続可能性を支えるだけでなく、環境教育の普及にも積極的に取り組んでいます。2024年7月31日には、小学校6年生向けの環境教育教材「地球環境のためにできること ~ある牛乳パックのひみつ~」が文部科学省に認定され、700校に無償提供されることとなりました。この教材は、循環型社会の実現を目指す重要な一歩です。
また、特設サイト「紙パックとリサイクル、環境について学ぼう!」のコンテンツも拡充されており、ぜひチェックしてみてください。環境に対する意識を高めるために、出前授業も各学校で行っています。
未来への約束
日本テトラパックは、食品包装業界のリーダーとして、持続可能な取り組みを加速させ、次世代に向けた環境負荷の少ない選択肢を提供していきます。2025年には大阪・関西万博で、注目される北欧パビリオンのプラチナスポンサーとしても活動し、持続可能な食品包装とその成果を広く知ってもらう機会を提供します。
環境への配慮をもとにした「テトラ・ブリック®」の取り組みは、社会全体の意識を変える可能性を秘めています。私たち一人一人が持続可能な社会へ向けてできることを考え、行動に移していくことが大切です。私たちが選ぶ日常のひとつ一つが、環境を守る力となるのです。