京都リサーチパークとマラガ・テックパークの連携協定
京都市に本社を構える京都リサーチパーク株式会社(KRP)は、欧州最大のサイエンスパークであるマラガ・テックパーク(Málaga TechPark)との間に、2025年7月31日に連携協定を締結しました。この協定の発表は、アンダルシア州政府知事と在日スペイン大使が同席する中で行われ、両者の間で新しいビジネスや産業創出に向けた新たな一歩が踏み出されました。
新たな市場を目指すスタートアップ支援
連携協定の目的は、多様な分野にわたる研究開発や知識の移転、人材の育成、ビジネス交流の促進です。特に、欧州市場への進出を希望するスタートアップへの支援、またスペインからの企業誘致を通じて、京都から新しいビジネスや産業を生み出すことを目指しています。これにより、両地域の経済成長を促進することが期待されています。
マラガ・テックパークとは
マラガ・テックパークは、1992年に設立され、230万㎡の広大な敷地に700社以上が入居しています。その入居企業の約10%は外国企業、特に日本企業が含まれています。さらに、マラガ大学との強固な連携による起業支援プログラムやEUプロジェクトが進行中であり、これまでに150以上のスタートアップがこのパークから誕生しています。これは、ベンチャーキャピタルや投資の誘致、技術移転を促進するインキュベーションプログラムの成功によるものです。
連携の具体的なプラン
今回の連携における主な分野は以下のとおりです:
- - 技術移転やベンチャー・インキュベーション: お互いのパークでの情報共有と技術的な連携を強化すること。
- - 企業間の相互紹介: 入居企業や機関同士のネットワークを広げ、パートナーシップを発展させること。
- - 市場アクセスの支援: 互いの事業ネットワークに参加するための支援を提供すること。
これにより、両国の企業が国際的なビジネス環境において繋がりやすくなり、さらなる成長を遂げることが見込まれています。
京都リサーチパークの役割
一方、京都リサーチパークは、1989年に国内初の民間運営サイエンスパークとして設立され、現在では510の組織と約6,000人が集まる拡張されたネットワークを形成しています。ここではオフィスやラボ、貸会議室の提供に加え、起業家育成プログラムやオープンイノベーション支援、セミナーや交流イベントなど、様々な活動が行われています。KRPは「ここで、創発。~Paving for New Tomorrow~」というブランドスローガンを掲げ、世界中のイノベーターに魅力的な事業環境を提供しています。これにより、新たなアイデアが生まれる土壌を育て、世界を変える事業の創出に貢献することを目指しています。
両者の連携によって、今後ますます多様性に富んだイノベーションが生まれることが期待され、地域経済の発展に向けた道筋が開かれることになるでしょう。