江戸時代からの伝統を持つ「染司よしおか」展
2025年の秋、三鷹市美術ギャラリーにて「日本の色染司よしおか吉岡更紗の仕事」展が開催されます。江戸時代から200年以上の歴史を持つ染色工房「染司よしおか」は、日本の伝統的な色彩技術を用い、植物染めの技法でさまざまな自然素材を染め上げてきました。
展覧会の概要
この展覧会では、六代目当主の吉岡更紗さんが手がけた作品を通じて、伝統と現代を融合させた新たな染色の可能性を紹介します。「染司よしおか」は四季折々の植物を使用し、その美しい色彩から自然への感謝の気持ちを表現してきました。特に、古文書や正倉院の研究をもとに、植物染めによる日本の伝統的な色を復活させる取り組みは、広く高く評価されています。
この展覧会では、古社寺の伝統行事や『源氏物語』に登場する衣裳を再現した作品が展示され、訪れる方々に日本の美しい伝統色の魅力を伝えます。
展覧会のハイライト
染司よしおかは、古代から続く染色技術を受け継ぎ、現代に蘇らせています。特に、源氏物語に見られる華やかな衣装を再現することで、時代を超えた美を体感できる機会です。五代目までの伝承と、六代目吉岡更紗の現代的な感性が融合した作品群は必見です。
日本の染色技術は、平安時代から続く長い歴史があります。この展覧会では、四代目・吉岡常雄、五代目・吉岡幸雄が復活させた植物染めの伝統が、現代の吉岡更紗によってどのように引き継がれているのかを学ぶことができます。また、色の選び方や組み合わせがどのように行われていたか、平安時代の人々の美意識も垣間見ることができます。
2019年に六代目の当主となった吉岡更紗さんは、古き良き伝統だけでなく、現代の生活に寄り添う染色の可能性を追求しています。生活の中で楽しむことができる新たな作品展開も行い、伝統と未来をつなぐ重要な役割を果たしています。彼女の手がけた作品群がどのように私たちの生活に溶け込むのか、ぜひその目でお確かめください。
基本情報
- - 会場: 三鷹市美術ギャラリー(東京都三鷹市下連雀3-35-1 CORAL 5 階)
- - 開催期間: 2025年11月29日(土)〜2026年2月1日(日)
- - 観覧時間: 午前10時〜午後8時(入館は午後7時30分まで)
- - 休館日: 月曜日、1月13日(火)、年末年始(12月30日〜1月4日)
- - 観覧料: 一般800円、65歳以上・学生500円、中学生以下は無料
- - 主催: 三鷹市美術ギャラリー、(公財)三鷹市スポーツと文化財団
この貴重な展覧会を通じて、日本の伝統的な染色技術の深さと、未来への挑戦を体験してみてください。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?