ニチコン株式会社がグッドデザイン賞受賞
京都市中京区に本社を構えるニチコン株式会社が、その新製品「サイクリックマルチ充電器」で2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。今回の受賞は、商用EVの充電における革新的な取り組みを高く評価された結果です。
サイクリックマルチ充電器の特徴
これまでの充電技術では、多くの運輸事業者が直面してきた課題が数多く存在しました。ニチコンの充電器はその状況を打破すべく開発されました。最大で6台のEVを同時に充電できる「サイクリック充電システム」は、効率的な電力の使用を実現し、受電設備への投資や電力基本料金のコスト削減を実現します。
充電設備は、電源盤やスイッチャーボックス、ディスペンサを分離したセパレート構造を採用し、設置自由度が高まっています。利用者は壁掛け、ロースタンド、トールスタンドという三つのスタイルから選べ、スペースに応じた最適な設置が可能です。特にトールスタンドはケーブルマネジメント機能も付いており、充電時のストレスを軽減します。
便利な管理機能
また、本製品では専用のサーバーが充電状況を管理します。パソコンやスマートフォンを使って、遠隔から充電状態の確認や設定変更、さらに充電電力量のデータをダウンロードできる機能も搭載されています。このように「サイクリックマルチ充電器」は、充電の効率運用だけでなく、利用者の利便性向上にも寄与します。
デザインへのこだわり
デザイン面でも、ニチコンは従来の枠を超えた創造性を見せています。スリムで省スペースなモジュールデザインを持つディスペンサは、充電現場の柔軟な設計を可能にします。さらに、ユーザーが直感的に使えるUIデザインも取り入れられ、使い勝手が向上しています。
グッドデザイン賞とは
「グッドデザイン賞」とは、日本のデザイン評価とプロモーションを行う制度で、1957年に設立されて以来、数多くの企業が参加しています。この賞は、社会の様々な課題への解決策としてデザインの力を活用することを目的としています。受賞した製品には「Gマーク」が付与され、優れたデザインの象徴として広く認知されています。
まとめ
今回のサイクリックマルチ充電器の受賞は、ニチコン株式会社が描く未来の姿が形になった結果でもあります。カーボンニュートラル社会の実現に向けて、同社は今後もより社会に寄与するものづくりを進めていくことでしょう。京都から発信されるこの新しい技術が、EV充電の未来を変えていくことに期待が高まります。