重要文化財「杉本家住宅」—伝統技術の継承を目指すクラウドファンディング
京都の下京区に位置する「杉本家住宅」は、築155年という歴史を有する重要文化財です。この建物は、京町家の特有の文化や伝統技術を体現した貴重な存在ですが、現在、その維持には多大なアプローチが求められています。
クラウドファンディングの目的
公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会は、「杉本家住宅を伝統技術で後世へ!150年続く京町家のあたりまえを守る」というタイトルでクラウドファンディングプロジェクトに乗り出しました。目標金額は350万円で、支援募集期間は2025年7月11日から9月8日までの約2か月間です。このプロジェクトは、単なる建物の修理に留まらず、京町家に息づく伝統の技術を未来に引き継ぐための取り組みです。具体的には、日々の暮らしを支える「かど掃き」や「打ち水」といった行為が必要不可欠です。
今回のクラウドファンディングは、これまでの京町家を支える職人の技術、特に「たたき」や「左官」、「京唐紙」を用いた仕事を次世代に伝えることを主要な目的としています。具体的には、排水設備の整備や壁の修繕、さらには屋敷内の襖を修理することが含まれています。このような地域の文化と生活を保つ努力が、皆様の暖かい支援によって可能になるのです。
杉本家住宅の状況
「杉本家住宅」は、現在その経年劣化により修繕が急務です。特に、排水設備の腐食や漆喰・襖の剥がれは、放置すれば次第に取り返しのつかない事態になる可能性があります。修繕には、高度な技術を持つ職人たちの手が必要不可欠です。そこで、集まった支援金は、主に以下の使用予定として計画されています:
- - 建物の防災施設設備事業(店舗部・居室部間の排水設備の設置)
- - 表玄関や店庭周りの土間工事および補修
- - 隅蔵北側高塀の左官工事
- - 主屋の階段周り壁の左官工事・襖の修理
支援のリターン
支援いただいた方には、さまざまなリターンを用意しています。5,000円から100万円まで、計18コースの中から選択可能で、特に「杉本家住宅と歴史を共にした旧襖紙の記念カード」や「京町家の暮らしのい・ろ・はを感じる打ち水体験」など、独自の体験や商品が用意されています。これらのリターンは、寄付いただいた方々にも、杉本家住宅とのつながりをより深く感じていただく機会を提供します。
杉本家保存会の役割
公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会は、杉本家住宅の保存活動を通じて日本の伝統文化を広く伝えることを目的としています。この素晴らしい文化的遺産を未来に受け継ぐためには、広範な支援と理解が不可欠です。それには、地域の住民だけでなく、広く日本全体の方々の協力が必要です。
京都の美しい日常生活とそれを支える伝統技術を後世に引き継ぐため、皆様の温かいご支援を心よりお待ちしております。
お問い合わせ先
公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会
電話番号:075-344-5724
E-mail:
[email protected]