2025年9月13日、国際的なイベント「EXPO2025 大阪・関西万博」が開催される中、特に注目を浴びたのが京都外国語大学と和歌山県美浜町が共同開発した「みおラーメン」である。カナダパビリオンにて行われた試食会には、多くの来場者が集まり、この特別な一杯を体験した。
「みおラーメン」は三尾の特産品であるイセエビを使用し、和歌山県産の味噌をベースにしたスープが特徴。カナダとのコラボレーションを記念し、地元で育ったカナダ産のポークも具材として加えられ、双方の国の文化と食の魅力が見事に融合していることが感じられる。
試食会では、3回にわたって「みおラーメン」が提供され、参加者からは「伊勢海老の出汁が濃厚で美味しい」「カナダのポークとの相性が抜群だ」といった高評価が相次いだ。学生たちは、自らが考案したレシピがこのように受け入れられたことに喜びを感じている様子で、母国の食文化を広める一翼を担っている。特に、地域住民と学生が協力し、心を込めて作り上げたことが多くの人々に伝わったのだろう。
また、「みおラーメン」は終わった後も、その影響は続く。2024年9月には、美浜町、ノースアイランドカレッジ(カナダ)、京都外国語大学との三者連携協定に基づき、ノースアイランドカレッジにて提供される予定。これは、カナダでのさらなる展開を目指す試みであり、日本とカナダの文化交流の新たな架け橋といえる。
試食会の裏では、学生たちが美浜町三尾とカナダとの歴史的なつながりについてのプレゼンテーションを行い、地元の高校生も参加して発表を行った。このように、単なる食の発信にとどまらず、歴史や文化の理解を深めるプログラムとしての役割も果たしていた。
この試みは、「From Mio プロジェクト」という教育プロジェクトに基づいており、和歌山県美浜町三尾地区の移民の歴史をテーマとしている。プロジェクトは、ノースアイランドカレッジのリサ・ドーマエ教授と京都外国語大学の河上幸子教授が共同で進めており、名古屋のカナダ領事館との出会いが新たな展開につながった。
このように、マルチカルチャーを維持しながらも地域の特産しを大切にし、多様性を大切にしたプロジェクトが展開されているのがわかる。「みおラーメン」はおいしさの裏に、地域の想いをのせた特別な一杯。その一杯を囲んで繰り広げられる国際交流は、未来への可能性を感じさせる。
試食会の詳細は以下の通り:
- - 日程:2025年9月13日(土)
- - 時間:①13:00-13:30 ②14:30-15:00 ③16:00-16:30
- - 場所:大阪・関西万博 カナダパビリオン
- - 共催:和歌山県美浜町、NPO法人日ノ岬・アメリカ村、ノースアイランドカレッジ(カナダ)
地域外から訪れた方々にとっても、新たな発見がある「みおラーメン」。是非、未来を見据えたこの味を堪能し、その背景にある文化や歴史についても考えてみてはいかがだろうか。