家庭菜園の実態とその魅力
タキイ種苗株式会社は、家庭菜園の実態を探るために、全国の20〜69歳の男女600人を対象にした調査を行いました。その結果、家庭菜園を取り巻く環境や人気の野菜、そして継続の壁とも言える現実が浮き彫りとなりました。ここではその調査結果を詳しく解説します。
経験年数の分布
調査によると、家庭菜園の経験年数「3年未満」が51.8%を占め、その半数以上が『初心者』であることがわかります。「1年未満」が20.5%、「1〜3年未満」が31.3%と、家庭菜園に初めて挑戦する人が増えている様子がうかがえます。また、『中級者』は約20%で、「3〜5年未満」に該当し、『上級者』は27.8%程度で、5年以上という経験を持つ人もいます。この数字は家庭菜園が広く普及している証拠でしょう。
人気の野菜は何か?
家庭菜園を楽しむ方々が育てたことがある野菜として、最も人気を集めているのが「トマト」。その占有率は71.5%で、続いて「きゅうり」45.8%、そして「ピーマン」39.5%がベスト3に入りました。このデータから、トマトが多くの人に親しまれている野菜であることがよくわかります。特に、トマトは育てるのが比較的容易で、成功体験を得やすい野菜であることが、その人気の理由の一つと言えるでしょう。
家庭菜園の楽しみは何か?
調査結果では、家庭菜園を行って良かったと感じることとして、「育てる喜びを知ることができた」が39.8%で最多という結果が出ました。これは多くの人が家庭菜園に取り組む動機であり、楽しみでもあります。さらに経験年数が長くなるにつれて、「新鮮で安全な野菜を食べられた」といった満足度も高まり、楽しみの幅が広がっていくことがわかります。
継続の壁とは?
興味深いことに、家庭菜園を続ける意向を持つ人は80%以上に達する一方で、特に『初心者』から『中級者』へと移行する3年目に壁が立ちはだかります。このタイミングでの継続が難しい理由として、時間がないことや情報不足が挙げられます。この3年目の壁を乗り越えることで、多くの人が『上級者』としての道を歩み始めるのです。
課題と対策
家庭菜園を続ける上での課題として最も多く挙げられたのは「虫・病気対策」で54.0%の人がこれを挙げました。また、天候や場所の確保も課題にしています。『初級者』は「時間がない」と感じる傾向が強く、『中級者』は「育てる野菜選び」や「情報の取得」に悩むことが多くなります。
まとめ
タキイ種苗の調査から明らかになった家庭菜園の実態は、初心者から上級者まで多くの人が楽しんでいることが分かりました。家庭菜園は育てる喜びを提供し、特にトマトの人気が高いことが注目されます。今後も家庭菜園が身近な存在となり、多くの人がその魅力を探求し続けることでしょう。家庭菜園を始めてみたい方や、すでに楽しんでいる方は、この調査結果を参考にしてさらに充実した家庭菜園ライフを楽しんでいただければと思います。