熱を活用したAI技術
2025-12-15 14:49:19

京都大学と京セラが熱を活用する新たなAI技術を実証

京都大学と京セラが熱を活用する新たなAI技術を実証



京都大学と京セラ株式会社は共同で、セラミックデバイスを使用し、廃棄熱をAIの計算資源として効率的に活用するためのリザバーコンピューティング技術を実証しました。この技術は、環境問題やエネルギー効率向上に寄与する画期的な品です。

研究の背景


日本は資源が限られる国であり、エネルギーの効率的活用が求められています。また、AIの普及に伴い、データセンターの消費電力も増加しています。このような現状の中で、京都大学と京セラは新たなアプローチを見出しました。

新技術『サーマルリザバーコンピューティング』の利点


この研究で開発された技術、『サーマルリザバーコンピューティング(TRC)』は、熱の広がりを時系列データとして利用し、その熱をAIの計算資源に変えることを目指しています。これにより、従来捨てられていた熱エネルギーを有効に使うことが可能になります。TRC技術の導入により、例えば業務上の判断を迅速に下すことができるだけでなく、データ量を大幅に削減することで、通信に伴う電力消費やデータ転送の遅延を軽減できます。

共同開発の成果と体制


このプロジェクトでは、京都大学が熱伝導のシミュレーションを担当し、京セラがそのデバイスを設計・製造しました。実証実験では、どのようにリザバーコンピューティングとして機能するかが確認されました。両者はさらなる性能向上に向けて共同研究を続ける予定です。

未来に向けた展望


TRC技術は、単に熱エネルギーを減少させるだけでなく、実際に熱を計算に利用する新しい仕組みです。この技術により、AIのエネルギーロスや廃熱の無駄という2つの大きな社会課題を同時に解決する可能性があります。

今後、電子機器や自動車、通信、宇宙航空など幅広い分野での応用が期待されています。京都大学と京セラは、さらなる実証実験やニーズ調査を行い、実用化に向けた研究開発を加速させる方針です。

実証成果の展示


この研究成果の一部は2025年12月17日(水)から19日(金)まで東京ビッグサイトで開催されるSEMICON Japan 2025のアカデミアエリアで展示される予定です。観覧を希望する方々にとって、技術の発表を通じて興味深い情報を得る機会となるでしょう。


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