京都大学で体験するAIの進化《recursive》
京都大学に新しいアートスペースが誕生します。その第一弾として、ライゾマティクスが手掛けるAIプロジェクト《recursive》が展示されることが決まりました。本展示では、AIが自身を学習する過程やその進化を体験できる貴重な機会となります。
ライゾマティクスは、アーティスト、デザイナー、エンジニアからなるクリエイティブコレクティブで、現代の技術と表現の可能性を探り続けています。彼らは、独自のAIモデル《Beyond Perception Model》を開発し、約17万枚の画像から自己学習を進めてきました。このプロジェクトは、AIの進化と創造力の相互作用をテーマにしている点が大きな特徴です。
先に開催された東京の「recursive」プロジェクトでは、屋外に設置した大型LEDスクリーンを通じて、AIが生成した映像をリアルタイムで表示し、それを再学習に組み込む方法で自己学習のプロセスを観客に示しました。この実験は、インタラクティブな体験を超え、AIの限界やリスクを可視化するものでもありました。
今回の京都大学での展示では、AIが自己学習を行っている様子と、その再帰的な学習過程を同時に体感できます。自己学習のループが壊れかねない危険性がある一方で、周囲の人や環境との連携によって、その危機を克服しようとする姿勢が見所です。単なるフィードバックに留まらない、創発的な表現を目指す本展は、最新の技術と人間の関わりを深く考察する機会を与えてくれるでしょう。
本展示は、京都大学経営管理大学院が主催し、大学内の国際科学イノベーション棟の新設されたアート展示スペースでの開催となります。来場者は、ただ見るだけでなく、AIの進化に触れ、体験できる貴重な機会となります。
開催概要
- - 会場: 京都大学 吉田キャンパス 国際科学イノベーション棟 西館1階
- - 会期: 2025年10月6日(月)~2026年1月末(予定)
- - 開館時間: 8:30 - 17:15
- - 休館日: 土日祝および大学が定める休日、年末年始
一般の方も見学が可能ですが、展示フロア以外への立ち入りは控えるようお願いいたします。未来のテクノロジーとアートの交差点で、ぜひこの魅力的な体験をお楽しみください。