京都の新たな名作「イニシア京都御所南」
株式会社クルが監修した「イニシア京都御所南」が、ドイツのGerman Design Council主催の国際デザインアワード「ICONIC AWARDS 2026」において、Architecture - Residential部門でWinnerを受賞しました。このプロジェクトは、地域工芸を取り入れ、住まいの価値を高める新たな試みとして注目されています。
地域工芸との共生
本プロジェクトは、株式会社クルが松村一輝建築設計事務所と共に手がけ、高度な技術と伝統を融合させた設計が特徴です。京都を中心に選び抜かれた9つの地域工芸を、住まいの装飾ではなく、日常的に使用する要素として取り入れています。これにより、住民が建物と工芸との関係を深め、修繕の際にもその流れを継続できる仕組みを構築しています。
100年後の価値を見据えた住宅
このプロジェクトが始まった背景には、一般的なマンションが築年数を重ねるごとに価値を失う現実があります。一方で、京都の町家や日用品、工芸品は、使用され続けることでさらに価値を増すことがあります。「住宅も同じように、時間とともに価値を育てられないか」という問いかけから、家を「100年後にアンティークになる家」として再定義しました。
敷地は京都御所南エリアに位置する元酒屋跡地であり、景観条例や京町家条例がある中で、京都らしい表層的なデザインにとどまらない、地域素材と職人の技術を活かした建築を追求しました。
一体感を生む9つの工芸
このプロジェクトでは、株式会社クルが約30の職人・工房を訪ね、瓦、石、和紙など9つの地域工芸を採用しました。共用部だけでなく、専有部にも工芸を取り入れ、住人が日常的にそれに触れる環境を作っています。さらに、修繕が必要になった際には、同じ職人に依頼できる体制を整え、住宅と職人との関係を維持しています。
新たな生活様式
住宅が完成した後も、この仕組は暮らしの中で動き始めています。入居者には工芸やメンテナンス方法をまとめた冊子が配布され、住人が職人の店舗を訪れる事例も生まれています。また、販売は16か月で完売し、一部の区画では価格を上回る成約もありました。まさに、住宅、工芸、地域との新しい関係が築かれているのです。
KURUのビジョン
KURUは「あなたの場と想いをデザインの力で長く愛されるカタチにする」をビジョンに掲げており、建築デザインを通じて、場の企画からデザイン、運営までを統合的に行っています。人々が長く利用し、関わり続けることで、時間とともにその価値が育まれることを目指し、地域の職人たちの技術を取り入れた「イニシア京都御所南」は、その成果の一例です。
このプロジェクトを通じて、KURUは、地域の職人や素材、技術とのつながりを大切にし、持続可能な価値を生む建築をこれからも追求していきます。
受賞概要
- - 受賞名: ICONIC AWARDS 2026
- - 部門: Architecture - Residential
- - 受賞プロジェクト: Craft as Infrastructure — INITIA Kyoto Goshominami
プロジェクトの詳細
- - 竣工: 2025年9月
- - 規模: 鉄筋コンクリート造・地上5階
- - 敷地面積: 797.87㎡
受賞者
- - クライアント: 株式会社コスモスイニシア
- - デザイン監修: 株式会社クル、松村一輝建築設計事務所
- - 設計: 株式会社クロスト設計
- - 施工: 株式会社藤井組
- - 植栽監修: 株式会社いろ葉デザイン
詳しい情報はこちらから確認できます。プロジェクトに関する詳細情報やICONIC AWARDSについては、
公式サイトをご覧ください。