京都の左京区北部の魅力を発見するバス旅MAP
京都市が推進する「モビリティ・マネジメント」施策に基づき、特色ある観光地が点在する左京区北部の魅力を紹介するバス旅MAPが、京都産業大学の学生の手によって制作されました。この取り組みは、学生が地域の観光スポットを発掘し、公共交通の利用を促進することを目的としています。
バス旅MAP制作の背景
近年、人口減少や新型コロナウイルスの影響で公共交通の利用者が減少し続けています。特に左京区北部では、バスの運行本数も減り、交通の便が悪化しています。そこで、京都産業大学経済学部の功刀ゼミナールの学生たちが地域住民やバス事業者と協力し、京都バス32系統を利用した観光マップを企画しました。
このMAPは、左京区北部地域の隠れた名所を探るためのものであり、デジタル版とリーフレット版が便利に使えます。特にデジタルマップはスマートフォンでの閲覧に対応し、GPS機能を使って自分の位置を確認することができます。実際に学生が何度も現地を訪れ、地域の魅力を直接体験する中で作成されたものです。
左京区北部の魅力とは
左京区北部には、歴史的な観光スポットや自然の美しい景観が広がっています。
別所地域
別所地域は、京都市内から北へ進んだ場所にあり、かつて平家の落ち武者が移り住んだとされています。笹の産地としても知られ、祇園祭で使用される「ちまき」に欠かせない素材を提供しています。さらに、市内へも近いため、多くの人が訪れる地域です。
花脊地域
花脊は、古くから修験者の行場として名高い場所で、毎年8月15日には「花脊の松上げ」祭りが開催され、火難除けや五穀豊穣が祈願されます。
また、自然を楽しむことができる「山村都市交流の森」では、多くの子どもたちが訪れ、ハイキングを楽しむ様子が見られます。
広河原地域
広河原では、毎年行われる「広河原の松上げ」が特に有名です。火祭りの様子は大勢の観光客を惹きつけ、地域の活気を感じられます。冬には雪遊びが楽しめ、春は渓流釣りのシーズンとなり、四季折々の活動が子どもたちを楽しませています。
京都バス32系統の特徴
出町柳から京都産業大学を通り、広河原へと続く京都バス32系統は、美しい自然の中を走るバス路線です。この区間は、バスがフリー乗降区間となるため、運転技術が求められる場所もあり、運転手の技術に感服する乗客も少なくありません。山道を大きくカーブしながら進む道中は、まさに大自然の中を旅しているかのような体験を提供します。
デジタルマップによる利便性
iHistoryが提供するオンラインマップ作成ツール「PointMap+」を活用することで、学生たちは簡単に情報を組み合わせたデジタルMAPを制作しました。このMAPでは訪問スポットの位置や詳細情報を素早く確認でき、観光プランを立てるのに大変役立ちます。また、リーフレット版からQRコードを通じてデジタル版にアクセスできるため、どちらの形式でも情報を得やすい仕組みが整っています。
左京区北部の豊かな魅力を感じながら、学生たちが制作したバス旅MAPを手に取り、ぜひ訪れてみてください。