伝統と現代が融合する革靴、+Z/Panchoppari
京都の西陣に位置する製靴工房、吉靴房と、アートコレクティブ・HUMAN AWESOME ERRORが手掛けた革靴、+Z / Panchoppariの魅力についてご紹介します。2025年11月3日、文化の日に一般販売されるこの靴は、日本と韓国の伝統が見事に融合した唯一無二の製品です。
和と韓のデザインの現代解釈
+Z/Panchoppariは、日本の伝統的な足袋からインスピレーションを受けた独自のデザインが特徴で、中央のプリーツが特に目を引きます。この靴は、日本の履物文化を現代的に再解釈し、韓国の伝統的な草鞋・チプシンの要素を取り入れることで、両文化の美しさを象徴しています。和服や韓服、どちらの着物にもマッチするようにデザインされており、まさに多文化共生を体現した一足です。
受賞歴と技術力
2023年には、韓国ソウルで開催された国際賞、K DESIGN AWARDを受賞し、そのデザイン力と技術力が高く評価されました。吉靴房の熟練した革職人たちが持つ技術と、HUMAN AWESOME ERRORの革新的な視点が融合したこの靴は、ただの履物以上の価値を提供しています。特に足の動きにフィットするように設計された靴底や、装飾的な意味を持つ縦型スリットは、視覚的な美しさだけでなく、履き心地の良さも考慮されています。
革のパターンニング技術
製作には約6ヶ月の期間を要し、顧客の足にフィットするために3Dデータの送付や、アトリエでの足の計測が推奨されています。このように、細部にまでこだわったパターンニングや製作技術が、高い履き心地を実現しています。革紐の取り回しやチプシンのスリット部分のデザインなど、全てが一貫した美しさと機能性を兼ね備えているのです。
多国籍のルーツを持つ未来へ
日本における移民政策が進む中、多国籍のルーツを持つ個人が増えています。このような背景を受けて、+Z/Panchoppariの存在意義はますます高まっています。日本と韓国の文化の融合は、ただのファッションアイテムに留まらず、現代に生きる多様な価値観やアイデンティティを表現する重要な手段となるでしょう。苦悩や矛盾のある個々の感覚に寄り添いながら、穿く人々の個性を引き出すことができる靴として、+Z/Panchoppariはいったいどのような未来を切り拓くだろうか。
吉靴房の理念とお問い合わせ先
吉靴房は、製靴家・野島孝介が手がけるアトリエで、靴作りには多くの手作業が関与しています。伝統文化の延長線上にある「日本の革靴」を形にし、各人の個性に合わせた特別な履物を提供することを目指しています。
所在地:京都府上京区大宮通寺之内下ル花開院町111-2
電話:075-414-0121
Web:
吉靴房公式サイト
一方、HUMAN AWESOME ERRORは社会のエラーを面白がり、新たな視点を提供するアートコレクティブです。
Web:
HUMAN AWESOME ERROR公式サイト
多様性を尊重し、未来を見据えた革靴、+Z/Panchoppariは、あなたの足元に新たな風を吹かせることでしょう。