下鴨神社でのラグビー絵馬奉納
京都市左京区に位置する世界遺産・下鴨神社で、全国高校ラグビー大会に出場する高校の代表選手たちが、特別なラグビー型の絵馬を奉納する儀式を行いました。この取り組みは、コロナ禍の影響で制限された学校間交流が再開されたことを受けて始まり、今年で3年目を迎えています。
大会の概要と絵馬奉納の背景
第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園大会)は、今年も多くの高校が参加し、12月27日から開催されます。この大会を前に、全国56校から集まった選手たちは、それぞれの思いを込めた絵馬を下鴨神社に奉納しました。絵馬は、禮殿で神職による祈祷を受けた後、雑太社へと納められ、選手たちの健闘や大会の成功、安全を祈願しました。
この特別なイベントは、「世界遺産下鴨神社 ラグビー第一蹴の地顕彰会」の理事を務める元日本代表キャプテンの菊谷崇氏の提案により始まりました。関西ラグビーの発祥地とも言われるこの神社には、ラグビーに情熱を注ぐ人々の思いが毎年重奏されています。
絵馬の手渡しと祈祷の様子
12月6日に行われた大会抽選会では、横浜キヤノンイーグルスの天野寿紀選手が出場校の代表選手たちに絵馬を手渡し、その後、全ての絵馬が菊谷氏の元に託され、下鴨神社へと届けられました。集められた絵馬は、12月17日に神職による祈祷を経て、雑太社へ奉納されることとなりました。
雑太社とラグビー文化の深いつながり
雑太社は特に球技上達のご神徳があり、ラグビーに関する歴史も深い地域です。1910年に旧制第三高等学校の学生たちがラグビーを学び、糺の森で日本初のラグビー試合が行われたことから、ラグビーの聖地として広く認識されています。社殿の近くには、その歴史を刻む「第一蹴の地」の石碑も建立され、多くのラグビー選手やファンが訪れる場所となっています。
選手たちの願いが込められた絵馬
奉納されたラグビー型の絵馬には、「目指せ1勝」「花園優勝」といった率直で力強い思いが記されています。これらの絵馬は、選手たちの未来への期待を象徴し、彼らの情熱とラグビー文化を結びつけるものです。絵馬の展示は、花園大会期間中、一般の参拝者にも公開され、彼らの熱い思いが広く伝わることでしょう。
今後の展望と新たな取り組み
下鴨神社は、今後もラグビー文化の伝承と青少年の健全な成長を祈願し続けます。神社を中心に、この地での新たな活動が生まれることを期待しています。ラグビーを通じた絆は、世代を超えて続いていくことでしょう。下鴨神社は、「ラグビーの聖地」として今後も多くの人々を惹きつけ、さらなる交流の場となることが期待されます。