京都のラーメン屋が挑む放置竹林問題
京都府にあるラーメンチェーン店「キラメキノトリ」は、社会問題となっている放置竹林の対策に乗り出しました。その名も『京都産メンマプロジェクト2025』。この取り組みは、放置竹林から取れる幼竹を使用して国産のメンマを製造し、その活動を通じて地域社会に貢献しようとするものです。
放置竹林問題とは
放置竹林は、管理されないまま成長し周囲の植物に影響を与えるだけでなく、土砂災害の原因にもなる深刻な問題です。この問題は日本全国で報告されており、何らかの手立てが急務とされています。
メンマ作りの始まり
『キラメキノ未来株式会社』の代表である久保田雅彦氏は、ラーメン業界の一員としてこの問題にどう対処できるかを考えた結果、幼竹を利用して国産の自家製メンマを作るアイデアに至りました。昨年のプロジェクトでは、367本の幼竹から約700キロのメンマを製造し、ラーメンにトッピングとして提供しました。この取り組みを通じて、国産メンマの需要を高め、竹林の整備に貢献する狙いです。
経済が動き出した竹林整備
従来はボランティアに依存していた竹林の整備活動。しかし、プロジェクトが始まったことで、幼竹が一株700円から1000円で購買されるようになり、竹林の管理に従事する方々に新たな収入源が生まれました。これにより、竹林管理が単なるボランティア活動から、経済活動としての側面を持つようにもなったのです。
支援学校との協力
このプロジェクトでは、京都府立八幡支援学校の高等部普通科2年生も参加することとなりました。生徒たちは竹林の管理者と協力し、幼竹を収穫したり、皮むきを行い、自らメンマ作りに挑戦します。完成したメンマは、試食会や勉強会などを通じて地域に還元されることが予定されています。生徒たちが社会に貢献する事例となり、地域の高齢化が進む竹林管理の負担軽減にも寄与しています。
大学生たちによるPR活動
さらに、京都芸術大学の「くあたけプロジェクト」もこの取り組みに参加。学生たちはマスコットキャラクター「メンマ君(仮)」をデザインするなどして、プロジェクトの広報活動を行っています。メンマをトッピングしたラーメンを味わったお客様には、特製ステッカーをプレゼントするなど、地域からの支持を得ることを目指しています。
社会貢献の形
『京都産メンマプロジェクト』は、放置竹林問題の解決だけでなく、竹林整備に新たな経済活動を提案し、支援学校や地元大学との協力を通じて新たな価値を創出しています。ラーメンを通じて社会に貢献するこのプロジェクトは、今後も多くの人々に支持され、多様な形で成長する可能性を秘めていると言えるでしょう。
会社概要
- - 社名: キラメキノ未来株式会社
- - 代表取締役: 久保田雅彦
- - 所在地: 京都府京都市伏見区横大路天王前53 GOKENDO第7フローズンセンター2F
- - 事業内容: ラーメン店『キラメキノトリ』の運営
- - 店舗数: 22
公式ウェブサイト:
キラメキノ未来株式会社