トヨタ・モビリティ基金が京都府警と連携し、嵐山観光地で交通安全プロジェクト始動

トヨタ・モビリティ基金と京都府警察本部が協力

先日、トヨタ・モビリティ基金（TMF）が京都府警察本部と連携協定を締結しました。このプロジェクトは特に「嵐山地区」をモデルとして、観光地における交通事故問題に取り組むものです。観光客が増加する中で、地域住民の生活道路において交通渋滞が発生し、事故のリスクが高まっている状況を改善することを目指しています。

1. 背景と目的

京都は国内外から多くの観光客が訪れるため、特に観光地として知名度の高い嵐山は、交通事故の増加が問題とされています。観光客と地域住民の動線が交錯することで、生活道路での事故のリスクが顕在化しています。TMFは、交通事故の削減を目指し、官民が協力してデータ分析や対策を実施します。

2. 具体的な取り組み内容

取り組みの中核には、観光客や地域住民の動向を分析し、安全情報の発信を行うことが含まれています。具体的には以下のような活動が計画されています。

(1) 人流動向の把握

JTBのリーダーシップの下、嵐山地区において:

- 時間帯に応じた交通量や移動方向を検証し、混雑エリアを特定
- 訪問者の属性について調査し、事故や渋滞の原因を深掘り

(2) 交通事故削減作戦

官民の協力で以下のような取り組みを進めます:

- 京都府警察本部から交通事故の統計データを元に、リスク評価を指標化
- 生活道路における事故発生リスクの地点を可視化し、それに基づく対策を講じる

主要な役割分担

- 京都府警察本部: 交通事故データや安全情報の発信
- トヨタ自動車: 車両データの分析を通じた運転の安全性向上
- 東京海上日動火災保険: 保険データから事故リスクを評価
- JTB: 観光関連のデータ提供と交通安全広報
- TMF: プロジェクト全体の支援と調整

3. 今後の展望

このプロジェクトは、2025年8月から2026年3月31日までの期間で実施されます。最後には、成果を評価し、今後の交通安全対策に活用していく予定です。

「はんなり和（なごみ）のみちプロジェクト」という名称には、京都の文化を反映し、歩行者と自動車の調和を目指す理念が込められています。安全で快適に移動できる社会を実現するために、トヨタ・モビリティ基金は今後も積極的に活動を続けていくでしょう。

この取り組みが成功することにより、観光地としての魅力が一層高まり、地域住民と観光客の双方がより良い環境で生活できることが期待されます。