大阪・関西万博インド館における大谷大学の展示
2025年に開催される大阪・関西万博は、多彩な展示が期待されていますが、その中でも大谷大学が協力するインド館の展示「悟りの樹(菩提樹)」には特別な注目が集まっています。この展示は、仏教の教えがアジア全体に広がっていく過程を表現しており、訪れる人々に深い印象を与えることでしょう。
「悟りの樹」展示の魅力
「悟りの樹」は、ブッダが悟りを得たとされる菩提樹の象徴であり、展示空間では仏教の教えが持つ智慧と慈悲がしっかりと表現されています。仏教の伝播を題材に、多言語での展示が行われることも特徴的で、訪れた人は各国での仏教の解釈や書写も学ぶことができます。
展示内容には、大谷大学が所蔵する貝葉写本の画像が含まれ、古代からの教えがどのように後世に受け継がれてきたのかがわかります。特に、パーリ語で記された古代の仏教写本は、インド政府からも高く評価されており、大谷大学の真宗総合研究所からの専門的な知識と資料が活用されています。
パーリ語とその文化的意義
興味深いことに、大谷大学の所蔵するパーリ語の貝葉写本群は、日本で最大級とされており、多くの研究者がその重要性に注目しています。この写本群は、1900年にタイ王室から寄贈されたとされ、長い歴史を持つ貴重な資料です。本研究所では、写本の保存や整理、さらには公開に向けた準備が進められています。
また、これらの資料を基にローマ字転写や翻訳テキストの作成が行われ、学術的な利便性の向上が期待されています。2024年にはパーリ語が古典言語としてインド政府により認定される予定であり、これにより大谷大学の写本がさらに大きな研究資源となることが予想されています。
まとめ
大阪・関西万博での大谷大学の「悟りの樹」展示は、単なる展示に留まらず、仏教の深い教えや歴史的な背景を訪れる人々に伝える力を持っています。多言語での仏教書写や資料の展示を通じて、仏教のバラエティとその文化的な意義を体感できる機会です。「悟りの樹」は、万博に訪れる全ての人々にとって、心に残る貴重な体験を提供することでしょう。