高知県土佐清水市の漁業再生プロジェクト
高知県最南西端に位置する窪津大敷漁港は、美しい黒潮と急峻な海底地形が育む豊かな漁場として知られています。しかし、近年は漁業者の高齢化や後継者不足、さらに船舶の老朽化といった深刻な問題に直面しており、地域の活性化が求められています。これに対して、新たな一歩として立ち上げられたのが「漁業×観光」プロジェクトです。
新たな代表のビジョン
2025年9月、41歳の若手代表・林氏が漁協の旗振り役に就任し、漁業の危機を乗り越えるための改革を推進しています。「窪津には、質の高い魚が揚がっているという圧倒的な強みがある。しかしその価値が市場に正しく伝わっていない」と林氏は語り、魚の価値向上を目指す方針を掲げました。
この取り組みに呼応する形で、2022年度からは「究極鮮度のまち」構想が土佐清水市観光協会によって進められています。漁業と観光の連携を強め、地域全体で新たな経済循環を生み出すための官民一体の改革が始まったのです。
神経締めの技術導入
プロジェクトの第一歩として、全国で活動を展開する神経締め技術者・長谷川大樹氏が招聘されました。長谷川氏は、鮮度保持と魚の旨味の維持を科学的な視点で体系化し、「漁業者の収益構造を技術で変える」取り組みを行っています。特に定置網が盛んな地域で、大きな付加価値をもたらすと期待されています。
長谷川氏による神経締めの技術指導会では、参加した漁師たちが実際にムロアジやシイラを試食。その結果、普段は水っぽい印象のあるムロアジが、身がしっかりとしていることに驚いたという声が多く上がりました。また、通常のシイラが持つ悪いイメージも覆すような旨味を感じることができ、漁師自身が自分たちの魚のポテンシャルを再認識する契機となりました。
持続可能な地域モデルの構築
この技術導入は単なる取り組みではなく、長期的な地域再生計画の核心を成すものです。今後は、神経締め処理の導入を進めつつ、魚の品評会を開催。料理人やバイヤーとの連携強化を図りながら、土佐清水の魚の価値向上を目指します。目指すは、気軽に楽しめるガストロノミーツーリズムの活性化です。
林代表は「窪津には魚の質という揺るぎない強みがあります。それをどう届けるかが存続にかかわる」と意欲を語ります。また、土佐清水市観光協会は、観光の施策においても「土佐清水の新鮮な魚を更に魅力的にPRし、観光人口の増加を狙う」としています。
京都での魚の品評会
このような取り組みを受け、2026年2月には仲買人や飲食店、料理人向けに特別な魚の品評会が京都で開催される予定です。一般の参加も可能で、魚の魅力に触れられる貴重なチャンスです。興味を持たれた方はぜひ、参加の申込みを検討してみてください。
公式サイトで申し込みの詳細がご覧いただけます。
【お問い合わせ】TRAPOL株式会社
E-mail:
[email protected]
この取り組みを通じて新たな循環が生まれ、漁業が地域経済に寄与していくことが期待されます。窪津の漁業再生と観光振興の成功を祈りつつ、皆さまの参加をお待ちしています。