片山財務大臣が語る金融政策と災害対応の新たな課題

令和7年12月9日、片山財務大臣は内閣府特命担当大臣として記者会見を開き、最近の強い地震に関する災害対応や、金融政策に関する重要なトピックについて発言しました。

大臣からの心温まるメッセージ

会見の冒頭、片山大臣は昨夜の北海道から東北にかけての強い地震に触れ、被災された方々へのお見舞いの言葉を述べました。政府は人命第一の方針で迅速な対応を行っており、危機管理センターには対策室が設置され、被害状況の把握と救助活動に全力を尽くしていると強調しました。これに対し、金融庁としても経済活動の再開に対応し、金融関係の業界が混乱しないよう配慮する考えを示しました。

研究開発税制を巡る議論

続いて、記者からの質問に対して、片山大臣は租税特別措置の中でも特に研究開発税制に関する議論について言及しました。この税制の目的は、企業の研究開発投資を後押しし、将来的な経済成長にインセンティブを与えることですと説明し、令和8年度の税制改正に向けた議論を活発に行う必要性を語りました。

長期金利の動向と市場信認

さらに、長期金利の上昇についても触れ、金利の動向は国内外の様々な情勢に影響されることを強調しました。特に、総合的な金融市場の反応に注視し、我が国の財政の持続可能性を確保するため、丁寧な市場との対話が必要であるとの姿勢を示しました。また、IMFの専務理事からは、最近の経済対策のパッケージに対し評価を受けていることを挙げ、財政の信認を失わないよう努めていく意向を表明しました。

多重債務に対する認識

記者会見では、多重債務の問題についても言及がありました。2025年3月末時点で多重債務者が147万人に達する見込みであり、物価上昇が要因の一つとして認識されています。金融庁としては、例年行うアンケート調査を通じて、多重債務者の実態把握に努めることを約束しました。関連機関との連携を強化し、多重債務者に対する相談窓口の周知広報を進める考えを示しました。