更年期を乗り越えるために、パートナーからのサポートが鍵となる
10月18日は「世界メノポーズデー」。この日は、世界中で更年期に関する情報を広めることを目的として制定されました。最近、オムロン ヘルスケア株式会社が実施した調査によると、特に40代から60代の女性の約8割が、更年期に見られる症状に対して何の対策も講じていないことが明らかになりました。
調査の背後にある現実
調査は全国の既婚者500人を対象に行われ、動悸や息切れ、めまいなどの更年期症状を一つ以上感じている女性の実に80.2%が、医療機関に受診することなくそのまま放置しているとの結果が出ました。さらに、その理由の多くが「病院に行くのが面倒」とのこと。40代から60代の女性にとって、自身の健康問題に対する意識や行動が極めて乏しい状況が浮き彫りとされています。
この点において重要なのは、対処を促すきっかけとなる存在です。調査によれば、最も多かった回答は「配偶者やパートナーからすすめられた場合」で、41.0%の人がこの意見に同意しています。次に、医療従事者からのアドバイスが続き、40.0%に達しました。
重要なコミュニケーションの場
この調査結果が示すのは、身近な人とのコミュニケーションが、健康に対する意識を変えるために重要であるということです。パートナーが協力し、励まし合うことで、受診のハードルを低くすることができるのです。実際、動悸や息切れ、めまいなどの症状を抱えながらも、「誰に言われても行動しない」と答えた人は全体の20%に達しました。このことから、周囲の支援がどれほど重要であるかがわかります。
男性の更年期も影響
興味深いことに、男性の中でも約34.8%が動悸や息切れといった更年期症状を抱えていると回答しています。しかし、男性は特に「何をすればよいかわからない」という理由で行動を起こさない場合が多いことも浮き彫りとなりました。対処行動をとらない男子のうち、約8割が何か行動を起こしていないことが判明。男女ともに、身近な人に相談し、支え合うことが大切です。
メノポーズ週間の啓発活動
なお、10月18日から24日までは「メノポーズ週間」とされており、各地で啓発活動が行われます。この時期を利用して、家族や身近な人と、更年期について話し合う良い機会かもしれません。更年期を理解し、適切な対策を講じるためには、第一段階として認識が必要です。
まとめ
更年期は、多くの女性にとって大きなライフイベントであり、多くのサポートが必要です。配偶者やパートナーの支えがあれば、医療機関に足を運ぶことも出来るでしょう。「世界メノポーズデー」をきっかけに、家族やパートナーとのコミュニケーションを見直してみてはいかがでしょうか。健康は一人では守れないということを、皆で共有し合えるような社会を築いていきたいものです。