京の伝統が生んだ新たな味わい
京都には数々の老舗がありますが、その中でも湯葉を用いた特別な寿司弁当が登場しました。老舗湯葉屋の「京ゆば三田久」と押し寿司の名店「笹寿し伍十」がコラボレーションし、現代に蘇った「湯葉寿司」。2025年3月11日より、笹寿し伍十の店舗で提供が開始されます。
「湯葉寿司」の誕生の背景
湯葉は、大豆の風味とクリーミーな舌触りが魅力で、寿司との相性も抜群です。両社の後継者である三田竜太氏と岩本有希女将はそれぞれの家業を受け継ぎ、伝統と現代の融合を目指しました。
三田氏は、かつて寿司の材料として使われていた湯葉に着目。彼の思いは、家業を継ぐ中で育まれたものであり、古き良き時代の食文化を現代に還元したいという強い思いを持っています。岩本女将は、伝統を守るだけでなく、京都の食文化を発信したいという願いを抱き、コラボレーションを実現しました。
復刻された湯葉寿司
提供される寿司弁当は、「湯葉大名巻」と「京の湯葉寿司弁当」の2種類。どちらも湯葉を贅沢に使用し、京都の厳選素材で作り上げられています。
湯葉大名巻
- - 価格:6貫1,050円(税込)、8貫1,400円(税込)
- - 内容:海苔の代わりに湯葉を使った巻寿司。
具材には無漂白の国産干瓢、椎茸、きゅうり、焼き穴子、海老が使用され、湯葉の優しい風味と具材のバランスが楽しめます。
京の湯葉寿司弁当
- - 価格:1,600円(税込)
- - 内容:湯葉大名巻2貫と出汁が染み込んだ湯葉ちらし寿司を盛り合わせたお弁当です。
湯葉で錦糸卵の代わりを務め、昔ながらの手法で作られたちらし寿司は、懐かしい味わいです。
便利な手軽さ
観光客の多い京都において、気軽に京料理を楽しむことができるこのお弁当は、旅行者にはありがたい存在です。冷蔵設備が普及する前の伝統的な味を楽しむことができるのは、両社の職人たちの技術があってこそ。今後も、両社は伝統を受け継ぎつつ、革新を見据えた取り組みを続けていく予定です。
企業情報
「京ゆば三田久」は、1920年創業の老舗湯葉屋。伝統的な製法で作られた湯葉を展開し、近年はスペイン料理とのコラボに挑戦しています。一方「笹寿し伍十」は、1976年にテイクアウト寿司専門店として独立し、地域に密着したお店作りを行っています。
両社の共同プロジェクトは、京都の食文化を支える新たな取り組みとして、必見のイベントです。伝統と革新が融合した特別な寿司弁当を、お楽しみに!