ネコのSFTS迅速検出
2026-06-17 12:41:19

ネコのSFTSウイルスを85分で検出する新技術の登場

ネコのSFTSウイルスを85分で検出する新技術の登場



京都市の株式会社堀場製作所が、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスを約85分で検出可能とする新技術を発表しました。この技術は、国立感染症研究所との共同研究により開発された「POCKIT Central™ Nucleic Acid Analyzer」を利用しており、ネコのSFTSに対する迅速な診断が期待されています。

研究の背景と重要性


SFTSは人から動物、動物から人へと感染が広がる人獣共通感染症です。マダニによる刺咬や、感染動物の体液との接触を通じて感染が起こり、ネコやイヌを介した人への感染例も報告されています。そのため、獣医療現場ではSFTSVの感染を迅速に把握することが非常に重要です。

従来の検査方法では、外部の研究機関に依頼が必要で、結果が出るまで数日かかることも多く、特に緊急を要する状況下では迅速な対応が求められています。このような背景から、POCKIT Centralが求められるようになりました。

検査結果の一致


本装置を使用して実施された研究では、SFTSV感染が疑われるネコ40頭の血清を採取し、POCKIT Centralと従来のRT-PCR法で比較しました。その結果、全ての検体において一致した検査結果が得られました。さらに、全血に不活性化したSFTSVを添加した試験でも、獣医療現場での一次判定に必要な感度を満たすことが確認されました。これにより従来法で求められた複雑な前処理を省くことができ、短時間での迅速測定が実現しました。

POCKIT Centralの特徴


「POCKIT Central」は、核酸の抽出からウイルス検出までのプロセスを自動化しています。ユーザーは簡単な操作で検査を行うことが可能で、測定時間は約85分です。また、測定後にはUV-C照射を用いて作業者への感染リスクを低減する設計もなされています。これにより、獣医療従事者や飼い主の安全が確保され、現場での応用が期待されています。

今後の展開


今後は「POCKIT Central」の動物用医療機器としての承認を進め、さらに多様な感染性病原体の検出にも対応する試験薬を開発する予定です。特に、尿や他の検体におけるSFTSVの検出、さらにはネコ以外の動物への応用も視野に入れています。また、堀場製作所は「ワンヘルス」の理念に基づき、人と動物の健康を包括的に促進する取り組みを続けていく方針です。

研究結果の公表


本研究の成果は、科学誌「Journal of Virological Methods」に掲載されており、ポキット装置によるSFTSの迅速診断が早期治療にどのように寄与できるかに関する期待も高まっています。

まとめ


新しい検査装置「POCKIT Central」は、ネコのSFTSウイルスを迅速に検出することで、獣医療の現場に新たな可能性をもたらします。今後の普及とその影響に注目が集まっています。


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