京都の染型展
2025-03-28 12:03:24

染型の魅力再発見!京都で開催された新展覧会の魅力に迫る

2023年3月14日から16日まで、京都市勧業館みやこめっせのB1Fにある日図デザイン博物館で、注目の展覧会「染型の進化と拡がり 近代~未来へ」が開催されました。この展覧会は、昭和初期から平成にかけて活躍した京友禅の小紋型彫刻士、立木茂氏の貴重なコレクションを基に展開されました。立木氏が手掛けた手彫り染型紙や型彫りの道具、図案、刷見本など、1万枚以上の資料が並ぶ様子は、訪れる人々に深い感銘を与えました。

今回の展覧会の主催は京都染型協同組合であり、構成は株式会社GK京都が手がけています。GK京都は、デザインマネジメントを得意とする会社であり、展覧会の立案から運営までを担当。立木氏の奥様から寄贈された資料をもとに、彼の染型職人としての歴史を現代に受け継ぐ方法を模索し、展覧会の開催に至りました。

展覧会の導入展示となる「染型職人の手業と歴史」ゾーンでは、立木氏が手掛けた567のおなじみの文様が展示されています。その展示方法にも一工夫がされており、オートスクリーン型枠を用いることで、布を染める際の実際の手法を体現しています。ここでは、鮫小紋、糸目、一刀彫など、立木氏の文化を感じられる貴重な作品を30点以上展示。文様が壁面に映し出される影絵展示や、職人の道具に触れることができる空間が展開されました。

「立木コレクション 現代への展開」ゾーンでは、デジタルアーカイブにアクセスできる機会を提供。立木氏の作品は布地だけでなく、陶器、漆器、革、金属、木、ガラス、アクリルなど多岐にわたる素材に応用されています。特に、現代の工芸に取り組む職人たちが、彼の文様をどのように新たな形へと進化させているのかが目を引きました。

様々な作品が並ぶ中で、特に注目を集めていたのが、京扇子や清水焼、さらにオーガニックコットンを用いた染色反物などで、伝統技術を身近に感じさせるアイテムばかり。訪問者は実際に購入することもでき、文化と商業の融合を実感できる機会となっていました。

また、「職人の技術」ゾーンでは、伝統技法の実演や職人による型染体験の展示が行われ、特に子供たちに向けた教育プログラムが印象的でした。多くの子どもたちが興味を持ち、職人の技術に触れることができる貴重な体験となり、大人も笑顔で楽しめる環境が整えられていました。

最後に、「現代から未来へ」ゾーンでは、最新の作品の紹介や切り絵作家によるライブパフォーマンスも実施。参加者は、染型の魅力に直接触れながら、今後の発展を想像する機会を得ることができました。これら一連の活動を通じて、京都染型協同組合は、今後も伝統と革新の橋渡しを行っていくことを強く示しました。

この展覧会は、立木氏の手法を通じて受け継がれてきた日本の染型文化の重要性を再認識させるものであり、京都の深い伝統に新たな息吹を吹き込む試みとなっています。興味のある方はぜひ、次回のイベントや展示に足を運んでみてください。


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