Ristが開発に着手、クマ対策の新しい一手
京都市に本社を置く株式会社Ristは、全国的に深刻化するクマの出没問題に対処するため、新たなAIカメラソリューションの開発をスタートしました。このAIカメラソリューションは、カメラ、AI画像解析、通信機能を統合したもので、2026年春の完成を目指しています。クマが活動する時期に向けて、市民の生活を守るための取り組みが始まったのです。
1. 開発の背景
令和7年度のデータによれば、クマによる人身被害は230件に達し、これは過去最高数値です。従来出没が少なかった市街地や住宅地、農地でもクマの目撃情報が多発しており、地域住民は不安を抱えています。このような現状を受けて、国は『クマ被害対策パッケージ』を策定し、対策を強化していますが、多くの自治体は人員や予算の制約から効果的な対応が困難です。また、誤検知による無駄な職員の出動や住民の不安を引き起こす事例も見受けられます。この問題を解決するためにRistは新たな技術開発に乘り出しました。
2. Ristのソリューションの特長
Ristのクマ検知ソリューションは、自治体に求められる実用的な機能を高い技術力で提供します。以下がその主要な特長です。
(1)誤検知の最小化とコスト削減
高性能ながら低コストで提供されるため、限られた予算で地域をしっかりと見守る体制が整います。
(2)厳しい環境でも使用可能なカメラ技術
赤外線センサー対応の小型4Kカメラを使用し、夜間や山間部でもしっかりとクマを検知できます。また、職員でも手軽に取り付け可能なのも特徴的です。
(3)プライバシーへの配慮
撮影画像をクラウドに送信しないプライバシーモードも設定可能で、住民のプライバシーを守る配慮も行っています。
(4)多様な野生動物への対応
クマだけでなく、シカ、サル、イノシシなどの検知にも役立つため、農作物被害の対策にも寄与します。
また、自治体の運用目的に応じた通信方式の選択や、情報公開基盤に連携するためのAPI機能も装備されています。
3. 導入による効果
この新しいAIカメラソリューションは、初動対応を即時に可能にします。出没情報がリアルタイムで集まるため、住民や関連機関への迅速な情報提供が実現します。また、出没データを蓄積することで、長期的な安全対策や捕獲方法の改善が可能になります。
人的負担や監視コストが軽減される点も見逃せません。的確な検知により、職員や猟友会の人手を減らし、さらに通信費用を抑えることができます。
4. Ristの技術力
Ristでは、データ分析で世界的に評価されているエンジニアが参与しており、AIが解析しやすい画像を生成するカメラの開発も行っています。この内製化により、誤検知の最小化とコストパフォーマンスが両立しています。
5. 今後の展望
Ristは、自治体の実証実験を通じて、現場でのニーズに対応したソリューションを磨き上げ、さらには渋滞対策など幅広いニーズも踏まえたAIカメラソリューションパッケージに進化させる考えです。安心で安全な社会インフラの構築に向け、これからも重要な技術の開発を進めていくでしょう。
初期導入費は標準価格98,000円(税別)、月額利用料は標準価格10,000円(税別)です。
【Rist公式ページ】
AIMERA®について
会社概要
株式会社Ristは、「画像AI事業」と「データ分析事業」を核として、社会課題を解決する新たな技術やサービスの提供を目指しています。AI技術を活用した幅広いソリューションを展開しており、その技術力は多くの分野で注目されています。
会社名:株式会社 Rist
本社所在地:京都府京都市下京区
設立日:2016年8月1日
代表者:長野 慶
URL:
公式サイト