2025年 野菜事情:人気野菜ランキングと価格高騰の影響を振り返る
タキイ種苗株式会社が実施した「2025年度 野菜の総括」は、今年の野菜に関するトレンドを示す重要なデータとして注目されています。今年で11回目を迎えたこの調査は、全国の男女400名を対象に行われ、2025年の野菜の消費動向や価格について判明した内容が発表されました。
人気野菜ランキング
2025年に食べる機会が多かった野菜のトップ2は、5年連続で「キャベツ(52.5%)」と「たまねぎ(48.5%)」となり、根強い人気を誇ります。これに続いて、3位に「にんじん」、4位に「トマト」、5位に「じゃがいも」がランクイン。特に「にんじん」は前年の8位から急上昇し、3位に飛び込む結果となりました。
選ばれた理由についても興味深い結果が出ており、97.4%の回答者が「味が良い」と「料理のしやすさ」を理由に挙げています。価格はわずか11.6%の人が影響を感じているに過ぎず、購入時の選択要因としては、味や扱いやすさの方が圧倒的に優位であることが分かりました。
野菜高騰の影響
一方で、野菜価格に関する意識も調査され、73.3%の人が「2025年の野菜は高かった」と感じ、価格高騰が世間に影響を与えています。特に今年の5月末調査に比べ、8.6%も高く感じたとの結果があり、価格に対する敏感さは依然として高いことが窺えます。
また、昨年と比べて価格が高いと感じた野菜は「トマト(41.8%)」が首位を獲得。トマトは、需要の高まりと供給の不安定さが価格上昇の要因と考えられており、日常の食卓にも影響が及んでいるようです。
2025年の野菜摂取量に関して、増えた人が8.5%に対し、17.5%が減ったと回答。減った理由の67.1%が「野菜価格高騰」でした。このことは、消費者の財布にとって厳しい状況が続いていることを示しており、今後の食生活に対する影響が懸念されます。
新たな「指定野菜」ブロッコリーの登場
今年の調査では、人気の「ブロッコリー」が新たに指定野菜に追加されることが示唆されています。「指定野菜」は国民生活に欠かせない野菜として全14品目が定められており、ブロッコリーは次年度からその仲間に加わります。これにより、需給や価格の安定を図る国の施策の対象になることが期待されています。
ブロッコリーは、2025年に食べる機会が多い野菜として堂々のトップ10に入ったことから、最近の健康志向の中で注目が集まっています。「栄養価が高い」という認識が広まり、その摂取頻度も押し上げています。
しかし、指定野菜に関する認知度はpathetico、15%ほどであり、多くの人にとってはまだまだ理解が浅い状況です。これからの普及が鍵となるでしょう。
結論
2025年の野菜事情を振り返ると、人気野菜のトレンドとその背景にある価格高騰の影響が明らかになりました。消費者の意識は、「味」は重要視しつつ、価格の面でも大きな影響を受けることが再確認される結果となりました。また新たなブロッコリーの登場が、今後の野菜消費にどのような変化をもたらすのか、今後の動向に注目です。