量子重力計「AQG-B」新発売。高精度な重力測定を実現

量子重力計「AQG-B」の革新

株式会社光響が新たに輸入・販売を開始したExail社製の量子重力計「AQG-B」。この製品は、レーザー冷却された原子を使用し、その自由落下運動を干渉計で測定するという最先端の量子干渉技術に基づいています。この技術により、10 nm/s²という極めて高精度な絶対重力測定が実現されました。

日本国内外での利用が見込まれる「AQG-B」は、自然資源の管理や地球物理学、火山観測、測地、計量学の分野において新たな可能性を提供します。特に、国際度量衡局（BIPM）でも認められたこの測定メカニズムは、トレーサブルで高精度な重力データの収集を可能にし、これまでの技術では得られなかったレベルの詳細な解析が可能になります。

優れた可搬性と設置柔軟性

「AQG-B」は、センサーヘッドと制御ユニットが分離されており、15メートルのケーブルで接続されています。この設計により、どんな環境でも設置が容易で、持ち運びも簡単です。特に難しいフィールド環境においても、長期間にわたって安定したデータを取得できることが特徴です。また、振動耐性や温度安定性に優れているため、さまざまな環境条件下でも安心して使用できます。

活用例とその意義

この革新的な量子重力計は、特に自然資源の持続可能な管理を目指す研究者や技術者にとって、強力なツールとなるでしょう。地質調査や地震観測におけるデータ収集能力の向上は、早期警報システムの向上にも寄与します。さらに、深い地下資源の探索や火山活動の監視にも適用でき、自然災害のリスク軽減に向けた新たなアプローチを提供します。

安全で高信頼な設計

「AQG-B」には、高信頼性を実現するための設計が施されています。製品は50,000時間を超える寿命が設計されており、光ファイバー構成により光学調整が不要で、現場での導入が一層楽になります。ウォームアップ時間は2時間以内で、10 nm/s²精度に達することができます。

このような高い信頼性と優れた性能により、「AQG-B」は、専門家や研究者、様々な業界で活用されることが期待されています。便宜上、光響ではExail社の他の製品や、レーザー・光学関連の豊富な製品群も取り扱っており、皆様からのご要望にお応えする体制が整っています。