マイナス30℃で冷凍！新しい日本酒「凍眠生酒」の試飲会が話題

冷凍生酒「凍眠生酒」が新たな日本酒文化を築く

近年日本酒に新たな革命が訪れました。それが、株式会社TOMIN SAKE COMPANYが手掛ける「凍眠生酒」です。この冷凍日本酒は、国内初の技術を駆使してマイナス30℃の環境で急速冷凍された生酒であり、今後、日本国内だけでなく世界各国へも広がる可能性を秘めています。

2024年11月、帝国ホテルが始めるオンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」と共に、「凍眠生酒」の試飲会が行われ、日本の日本酒がどのように進化しているのかが示されました。この会を通じて、酒蔵内でしか味わえなかった新鮮さを体験できたことは、多くの参加者にとって貴重な機会となり、さらに日本酒への興味を引き起こしました。

画期的な凍結技術「凍眠」

「凍眠生酒」は、特許取得済みの液体凍結機「凍眠」を使用し、搾りたての日本酒を瞬時に冷凍する技術です。この技術により、生酒は凍結時の水とアルコールの分離を防ぎ、品質を保ちながら輸送することができます。従来の冷凍技術とは異なり、この方法で冷凍された日本酒は、解凍時にもその風味が損なわれることがありません。

TOMIN SAKEの代表、前川達郎氏は、「日本酒は長距離輸送や保存が難しいため、海外への展開は困難でした。しかし、この凍眠技術のおかげで、最高の状態で日本酒を届ける道が開けた」と語っています。今後、シンガポールやヨーロッパ、北米からの需要も急増し、世界中に新たな日本酒文化を広げていく計画が進行中です。

日本酒の未来と新しい文化の創造

この冷凍日本酒は、ただの革新技術にとどまらず、日本酒の理解を深める大きな要素でもあります。酒普及の観点からも重要です。前川氏は、「初めて飲む日本酒が美味しいことが重要です。これを多くの人々に体験してもらいたい」と述べています。特に海外においては、日本酒のフレッシュさを知ってもらうために、酒蔵の皆様と連携を取りながら活動を進めることが求められています。

実際に試飲会での体験

試飲会では、参加者たちが実際に冷凍された日本酒を解凍し、その新鮮な味わいを楽しむことができました。酒蔵の方々からは、冷凍することでどのように味を保つのか、また各種日本酒の特徴についても語られました。特に、日本酒を冷凍する際、瓶が割れないようにするための新たな技術に驚く声も上がりました。

新たなスタンダードを創造するために

日本酒業界では、冷凍技術を通じて「生酒＝冷凍」という新たな常識を確立しようとしています。株式会社南部美人の社長、久慈浩介氏は、「20年後に解凍しても搾りたての味わいが楽しめる」と語り、その未来に対する期待感を示しました。これによって、日本の伝統的な酒文化が次の世代に受け継がれることを目指しています。