バイオームが実現する自然資本の可視化
京都府に本社を置く株式会社バイオームが提供する「BiomeViewer」は、生物分布を多角的に予測し、企業活動における自然資本の管理を支援するツールです。この工具は、最近の大規模アップデートにより、その分析精度が格段に向上しました。これにより、企業や団体は自然資本への依存や影響をより正確に評価できるようになります。
アップデートの背景
近年、ネイチャーポジティブな考え方が広がる中、企業は自然資本に対する依存度や影響を理解し、経営判断だけでなく情報開示にも努める必要があります。その一方で、自然資本は目に見えないため、どの事業がどの程度生物多様性に影響を与えているのかを可視化することは難しいという課題が存在していました。そこでBiomeViewerが登場し、その解決策が提供されることになりました。
分析精度の向上
この度のBiomeViewerのアップデートは、3つの主な要素に基づいています。
1.
データ量が約2.5倍に拡大
BiomeViewerには、既存の生物データに加え、独自に開発したいきものコレクションアプリ『Biome』を通じて収集された市民科学データが統合されています。結果として、全体の生物データ量が増加し、対象の種数も1.2倍に拡大しました。これにより、さまざまな環境条件下での高精度な生物分布の予測が可能となりました。
2.
アンサンブルモデリングの採用
新たに導入されたアンサンブルモデリングは、複数の解析モデルを組み合わせて使用する手法です。これにより、これまでの単一モデルに比べて分布予測の精度が向上し、広範な生息環境の特徴を捉えることができるようになりました。
3.
高解像度環境データの利用
最新の衛星データを取り入れることで、環境データの解像度が向上し、より詳細な環境変化を考慮した分布予測が行えるようになりました。
BiomeViewerの主な機能と利点
BiomeViewerは、企業が事業エリアでの生物多様性を理解する手助けを行います。これにより、リスクや機会を識別し、対策を講じる優先順位の決定をサポートします。主な機能は以下の通りです。
1. TNFDに基づく自然資本データの収集と解析
企業が抱える自然資本の評価指標を算出し、TNFD開示を円滑に行えるよう支援します。
2. 高解像度メッシュでの生物分布表示
企業周辺の自然資本状況を精密に把握し、保全地域の評価やOECM候補地の特定に役立ちます。
3. 重要エリアの戦略的選定
分類した種に基づく分布予測を高精度に出力することで、企業が自然資本の重要なエリアを特定する際の情報提供を行います。
今後の展望
バイオームは、今後も生物多様性データを企業の経営判断に結びつける形で提供し、持続可能な事業運営を支援し続ける方針です。生物多様性の保全を「社会の当然化」という理念のもと、地域のデータを活用した分析・解析機能を強化し、持続的な環境保護と企業経済の両立を目指しています。
会社紹介
株式会社バイオームは、京都大学発のスタートアップ企業で、生物多様性の保全を推進しています。いきものコレクションアプリ『Biome』のダウンロード数は125万を突破し、1,000万件以上の生物データを活用しています。このデータをもとに、企業の自然関連情報開示の支援や生物多様性評価を行っています。環境保全と経済的合理性を図る社会基盤を創造するため、日々努力を続けています。
詳しくは公式サイトをご覧ください:
BiomeViewer