京焼・清水焼の魅力を台北で発信
京都の伝統工芸である京焼・清水焼の国際的な価値を高めるため、株式会社西川貞三郎商店は2025年に台湾・台北市で体験型展示会と新作発表会を開催しました。本イベントは、台北の東京食器を拠点に行われ、「紡ぐ」をテーマにすることで、古き良き日本の文化を新たに世界に伝える機会となりました。
展示会の概要
展覧会は、2025年の11月21日と22日の2日間にわたり開催され、台北の新ショールームとリージェント台北ホテルのスイートルームで行われました。会場では、日本の伝統工芸品を生かした空間演出がなされ、訪れた人々はお抹茶と共に伝統に触れることができる特別な時間を過ごしました。
新商品の発表も行われ、京焼・清水焼の数々が展示され、その美しさと機能性で多くの参加者を魅了しました。高い技術が詰まったこれらの作品は、単なる器を超え、「空間を構成する文化的要素」としての価値を強調しました。
イベントのコンセプト「紡ぐ」
「紡ぐ」というコンセプトには、日本の伝統工芸を次世代に伝えるという強い願いが込められています。このイベントは、作り手と使い手、さらには日本と海外の架け橋となることを目指しています。また、器を通じて人々の心が豊かになり、本質への回帰のきっかけが創出されることを願っています。
体験型展示の意義
参加者は、京焼・清水焼を体験する貴重な機会を得ることができました。伝統的な作法に縛られない新たなおもてなしの形として提供されたお抹茶は、訪れた人々に和の文化を深く体感させるものでした。展示空間では花やお茶、香りや書を組み合わせ、日本文化の美を体現することに成功しました。
台湾初の試み
今回の展示では、リージェント台北ホテルに京焼・清水焼を導入し、器の使用機能を超えた新たな価値を創造することを目指しました。台湾での文化的なトライアルとして、主催者は、日本の伝統工芸が持つ魅力を現地の人々に存分に楽しんでもらえるよう工夫を凝らしました。
展示の商品ラインナップ
新商品の中には、見立てやかよりの抹茶碗、貞雲の鉄瓶急須と茶器などがありました。これらはすべて、京焼・清水焼がもたらす美しさと機能性を兼ね備えています。特に、入れ子碗や抹茶碗は、日本の四季を感じさせるデザインで、多くの来場者の心をつかみました。
今後の展開
今後も、株式会社西川貞三郎商店は、国内外で新商品の発表を行っていく計画を立てています。2026年に東京で開催される複数の展示会で、さらに多くの人々に京焼・清水焼の魅力を伝えていくことを目指しています。
台北でのこの貴重な体験を通じて、参加者は日本の文化をさらに理解し、感銘を受けることでしょう。西川貞三郎商店は今後も伝統と現代を結ぶ橋渡し役となり、世界に和の文化を広めていくことでしょう。